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清水百合の歯科治癒食育学2
味覚について
『虫歯予防のためのメディカルデトックスハーブ水』

2017/10/12 デンタル〇〇デザイン

先日あるTV番組で「大人の味覚異常・障害」のお話をしてきました。
そこで改めて、味覚障害も幼児・小児の頃からの食生活が大切だと思いましたので、今回はそのお話からです(図1)。


図1
TV番組収録中の筆者

今回は、これまでにも多くの保健指導の状況下で親子ともに好評だった“虫歯予防のためのメディカルデトックスハーブ水”の1つをご紹介します。
簡単に作れますので、皆さんも実践してくださいね。
歯科医院での保健指導や、ご自分のお子さまにも活用できます(図2)。


図2
虫歯予防のためのメディカルデトックスハーブ水(右)

味覚について

味覚とは味を感じることですが、物心ついた頃からあって当たり前のもの。
改めて考える機会の少ないものではないかと思います。
たとえば何かの疾患に罹患したり高齢になり食欲不振や、味を感じていないと気づく時までは。

口腔内、特に舌には「味蕾」という「味を受け止める」場所があります。
食べ物を摂取した際に唾液で溶かし脳へ伝達、そこで初めて「味」を感じます。
西洋医学では甘味、酸味、塩味、苦味、旨味、東洋医学では甘味、酸味、辛味、苦味、鹹味に分けられています。

味蕾の数は大体20歳ごろがピークと言われ、年齢を重ねると減少し、身体の他の部分と同様に加齢とともに新陳代謝が悪くなることで味蕾の機能は低下します。
そして感覚が鈍くなり、味を感じにくくなっていきます。
その要因には単純な加齢・老化もありますが、加齢・老化に付随する唾液の減少、ドライマウス、口腔内の不具合や疾患、全身疾患の治療薬の服用の副作用などがあります。

味を感じにくいということは「◯味の閾値が高い」ということですが、たとえば幼い頃から塩味の濃いものばかり摂取していると加齢とともに更に濃い味を求め、塩分が多くなり高血圧を引き起こすリスクを高めます。
また舌が濃い塩味に慣れ、食物本来のもつ味、旨味などを感じにくくなります。

そして「味がない」と思い込み、塩分を追加するという悪循環に陥ります。
いつも同じ塩味のものばかり好んで食べるということもよくあります。
もはや様々な食材、お料理を食べているのではなく「塩」を食べている…こともあります。

一方、甘味は閾値が上がりにくい、つまりは感じにくくなりにくい種類の味ですが、幼い頃から甘味料を用いて甘くする必要はありません。
幼児・小児は大人に比べ、エネルギー必要量(cal)は少ないので他の栄養素で足ります。
ということは、エネルギー源として砂糖などの甘味料摂取を必要としていない。
それから白砂糖は依存性が高く、脳へ悪影響を与えることもわかっています。
また、白砂糖は通常食すはずのない化学物質を用いて精製され、ミネラル、ビタミンがわざわざ消失されたものとなっています。
甘いものをオヤツにする場合は、自然な甘み成分のままの野菜や果物で摂取します。
勿論、発癌性などの危険性を含む人工甘味料も論外です。

苦味は幼児・小児が最も不得手とするところ。
無理に食べさせようとすると、ぐずったり反抗したり、大人になっても食べることのできないものとなってしまいますので、様々な工夫が大切です。
苦手な野菜をそのままの形でなく細かく刻んだり他の食材に紛らしたりして食べる方法もありますが、「時期を待つ、ずらす」というのも良い方法です。

「ピーマンが苦くて食べられない」のであれば、似ているけれどまろやかな甘味をもつ赤いパプリカで調理します。
パプリカは色によって栄養分や甘さなどの味が異なりますので野菜の苦手な小さいお子さまにはまず最も食べやすい赤いパプリカがいいでしょう。
「赤くて可愛いね。きれいね」、と嫌な野菜でないことをお話してみるのもいいでしょう。
そして少量から増やしていきます。

今回のテーマ

さて、前回の終わりに今回のテーマは「胎生期から乳児の頃の口腔内や全身のお話と、栄養面で配慮すべき点、それに適するレシピなどについて」と書きました。
これについては、生命の誕生のめぐりに合わせて随時執筆していく予定ですが、時には季節によるテーマ、最新のお話などを混ぜていきますね。

胎生期とは赤ちゃんがお母さんのお腹の中に誕生し、育っている時期のことです。

ヒトの赤ちゃんは約10か月お腹の中にいますが、その間の成長発育は、まだ直接目の前に見えない我が子とはいえ大切な時期です。
そしてお母さん自体の体調、健康面にも様々な変化が起こります。
お母さんの食欲や気分の変化、体調の良し悪しによって難しい点も多々出てきますが、胎生期に受ける環境は丈夫な子どもを産むことだけでなく、身体も心も健康で健やかな子どもとして育つ第一歩目と考えていいでしょう。

赤ちゃんがお腹の中で順調に育つための栄養分、calが保たれ、有害となる要素なく日々過ごすことが求められます。
そのためには様々な注意点やできることがありますし、もちろん個人差も、遺伝的要素も絡んできます。

上記の味覚の繊細さも、母親の嗜好や胎生期に受ける環境によって異なってきます。

お母さんも子どもも、食べたものや入ってしまった害を後からデトックスするだけでなく、なるべく摂取しないことを考えるのも大切です。
癖になる砂糖などの甘味料、人工的な色や香りをつけた着色飲料ではなく、自然な食材の甘さや香りと意味ある食材を組み合わせたメディカルデトックスハーブ水を試してみてください。

― 今回のレシピ ―

虫歯予防のためのメディカルデトックスハーブ水①

バナナの自然な甘さとセロトニン、食物繊維、エネルギーチャージ、/プルーンの鉄分、ミネラル豊富でブドウ糖吸収の早さ、/カルダモンの消化促進、胃腸を整える、リラックス、口臭予防させる力を用いたレシピ。
お子さまだけでなく、育てる側のお母さん達の貧血や腸内環境にも良い作用が期待できます。

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材料(図3)
●水(なるべく浄水、抗酸化水など) 1L
●バナナ 1本
●プルーン(生またはドライフルーツ) 2個くらい
●カルダモンの実 1個
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図3
材料

作り方(図4、5)
(1)容器を煮沸消毒する。
(2)バナナの皮を剥き、1.5cm程の輪切りにする。
   縦のスジは捨てずに一緒に①の容器に入れる。
(3)生プルーンはよく洗い、乱切りに。
   旬の時期でなく、プルーンがドライフルーツの場合は1個を1/3に切り容器に入れる。
(4)続いて水とカルダモンの実を入れ、冷蔵庫保存する。
   2時間以上置き酵素や水溶性のビタミンが溶け出すのを待つ。24時間以内に飲む。
   カルダモンの実はよけて、
   その他のフルーツは一緒に食べたり残ったら別のお料理に用いて食べる(図6)。


図4
作り方 - 1


図5
作り方 - 2


図6
バナナやプルーンといったフルーツは、一緒に食べたり、残ったら保存して別のお料理で食べる。


図7
完成したメディカルデトックスハーブ水

(今回の記事は小児歯科臨床2017年1月号からの出典になります。)



協力:月刊「小児歯科臨床」