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世界一強い熊が
歯ミガキをしたら

2021/11/24 デンタル〇〇デザイン

「2+2+2+2」のハミガキの方法をご存知でしょうか?

ご存知ない方は、是非、こちらを御覧ください。東京予防医学協会「よぼう医学」「ニューノーマル口腔ケアはどう変わる 第3回 フッ化物配合歯磨剤を使った"2+2+2+2"の歯磨きテクニック」

https://www.yobouigaku-tokyo.or.jp/yobou/pdf/2021_01/06.pdf

この方法は、テレビでは、2018年5月6日放送の「林先生が驚く初耳学」や、2019年5月8日放送の「ガッテン!」という番組で紹介されました。

https://www.mbs.jp/mimi/
https://www9.nhk.or.jp/gatten/articles/20190508/index.html

それは、1日2回、1回2分間、2cmのフッ化物配合歯磨剤を使って歯を磨き、磨いた後は2時間飲食しないというルールです。このルールを開発したのが、スウェーデン・イエテボリ大学歯学部カリオロジー講座のDowen Birkhed名誉教授(当時は主任教授)です。

「2+2+2+2」ハミガキ方法に関する最初の学術論文は2011年に出版された
Sonbul H, Merdad K, Birkhed D. The effect of a modified fluoride toothpaste technique on buccal enamel caries in adults with high caries prevalence: a 2-year clinical trial. Community Dent Health. 2011 Dec;28(4):292-6.
でした。

しかし、それより前の2005年に、この「2+2+2+2」のハミガキの方法は、世に出ていました。その立役者が「世界一強い熊」の「バムセ」君です。

By Rune Andreasson - https://pbs.twimg.com/media/DTMIXnLUQAApYQf.jpg:large, https://en.wikipedia.org/w/index.php?curid=68355097 「バムセ」君は、1966年にスウェーデンで生まれた熊のキャラクターです。「世界一強い熊、バムセ」というキャッチコピーで子どもから大人までよく知られています。私がスウェーデン語をコミックで学びたいと言った時に、14歳の女の子がまず、「バムセ」君が載っている雑誌を買ってきてくれました。日本で言うと、「ドラえもん」くらいの地位にあるのでしょうか。 2005年にBirkhed先生が監修された「バムセ」君の小冊子は、正しいハミガキ方法を子どもたちに教えるために企画されたようです。その表紙には、しっかりと「フッ化物は強い」と書かれているように、子どもたちがむし歯を予防するために、フッ化物を使うことを強調しています。無闇矢鱈に「ハミガキ、ハミガキ」と諭すわけではなく、科学に基づいているところがスウェーデンらしいです。ちなみに、むし歯予防にフッ化物配合歯磨剤を使わないハミガキの効果は認められていません。 Hujoel PP, Hujoel MLA, Kotsakis GA. Personal oral hygiene and dental caries: A systematic review of randomised controlled trials. Gerodontology. 2018 Dec;35(4):282-289. <ネズミがフッ化物配合歯磨剤を使って猫のハミガキを仲良く> この小冊子は表紙と裏表紙を合わせて24ページの短いコミックで、副題は「歯の学校」です。 <「バムセ」君が歯の説明> 口の中には細菌の塊があること、でも、唾液がむし歯にならないように助けてくれること、むし歯になりやすい食べ物や飲み物のこと、そしてフッ化物配合歯磨剤で「2+2+2+2」の方法でハミガキすることが物語の中に埋め込まれています。 <フッ化物配合歯磨剤を2cm使って、2分間磨こう!> 引用 Bamse-redaktionen, Egmont Kärnan AB, Dowen Birkhed, Mårten Melin, “BAMSE TANDSKOLA” Lisbeth Wremby 2005 © Rune Andréasson Birkhed先生によると、今、4つある「2」のうち、最後の「2」、つまり歯ミガキした後2時間飲食しないというのを外そうと議論されているそうです。他の3つの「2」に比べて、この最後の「2」はエビデンスが弱く、患者さんがこれを日常生活で守るのは難しいだろうということです。しかし、フッ化物を飲食物で口の中から流してしまわないように、2時間待てるのなら待った方が良いことは言うまでもありません。 <スウェーデン・マルメ大学カリオロジー講座のDan Ericson教授の教授室で>