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2023年12月のピックアップ書籍

2023年12月のピックアップ書籍
2023年12月のピックアップ書籍

「TOOTH WEARへの解釈」を提供してくれる最良の書 TOOTH WEAR  保存・修復の真髄を求めて

Debora R. Vilaboa/Beatriz R. Vilaboa/Jose Manuel Reuss/Debora Reuss・著 田上順次・監訳 保坂啓一/宮崎真至/島田康史/高橋真広/上津原悟郎/今村俊博/塩田 真/宮城和彦/西村耕三・訳 クインテッセンス出版 問合先 03-5842-2272(営業部) 定 価 41,800円(本体38,000円+税10%)・412頁(別途付録16ページ) 評 者 田代浩史(静岡県・田代歯科医院) 「TOOTH WEAR」、この言葉で表現される口腔内での緩やかな硬組織の状態変化は、もっとも重要な治療・経過観察の対象として、日々の臨床において今後さらに意識されることになるであろう。 日本の歯科医師国家試験に「TOOTH WEAR」が初めて取り上げられたのは今から10年前、エナメル質の脱灰臨界pHを下回る飲料について問う出題であった。解答として、ワイン・コーラが選択されるという内容である。その後の10年間、さまざまな形で酸蝕症を中心とした「TOOTH WEAR」が取り上げられ、現在は病因論から臨床対応まで幅広く出題されるようになった。 しかし一方で、「TOOTH WEAR」は病因が境界不明瞭な口腔内疾患として、現段階では分類や治療方法など十分に体系化された教育が困難な状況にあると感じている。本書でも具体的な検査・診断・治療方法が典型パターンとして確立しにくい病態の多様性がこの疾患の特徴であること、またその症状のレベルによって治療介入の難易度が大きく異なることもこの疾患への対応を困難にする要因だと紹介されている。 「TOOTH WEAR」は口腔内の硬組織疾患でありながら、全身状態や精神的なコンディションともかかわりをもって進行すると考えられている。患者の心と身体の健康状態について慎重に観察して対応することが求められる。本書ではこの疾患に対しての基本的な患者との向き合い方から、検査方法や治療計画に至るまで、段階的に理解して臨床応用するための基礎知識が網羅されており、さまざまな症例への具体的対応についても提案されている。軽度症例へのコンポジットレジン直接修復対応から、中等度症例へのセラミックを使用した間接法接着修復、さらには矯正治療やインプラント治療を併用した咬合再構築症例まで、臨床対応の手順が美しい臨床写真とともに詳細に解説されている。 「TOOTH WEAR」の初期段階として、硬組織が脱灰・摩耗により形態変化した場合の治療対応として、「現在の口腔内状況に追加する形の修復方法」を採用することが推奨されている。こうした治療方法の実践には「接着」への理解と治療応用が必要不可欠である。現在の日本国内の歯科臨床では「MIコンセプト」が一般化し、本書のなかでも触れられているとおり、日本の歯科臨床環境こそ、もっとも「TOOTH WEAR」への対応を積極的に取り組みやすい状況にあるとも考えられる。 本書は、日本国内で接着修復に関する教育と臨床応用を牽引する豪華な訳者陣が、日々進化する接着修復材料に関する深い理解を前提に翻訳されたものである。「TOOTH WEAR」臨床に対応しなければならない歯科医師・歯科衛生士にとって、オリジナル版の趣旨を理解したうえで、日本国内の診療環境に適応させるために必要な、「TOOTH WEARへの解釈」を提供してくれる最良の書であると感じている。

元UCLA教授によるインプラントパーツの究極の“トリセツ”! インプラント補綴マニュアル パーツで困ったときの取扱説明書

Todd R. Schoenbaum・著 五十嵐 一/近藤尚知/森本太一朗・監訳 毛利国安/今 一裕/今井 遊/長尾龍典・翻訳統括 石井宏明/上妻 渉/髙藤恭子/野尻俊樹/畠山 航/福居 希/福徳暁宏・翻訳 クインテッセンス出版 問合先 03-5842-2272(営業部) 定 価 25,300円(本体23,000円+税10%)・272頁 評 者 勝山英明(医療法人社団さくら会
神奈川県・MMデンタルクリニック/東京都・MMデンタルクリニック東京) 過去のインプラント治療は、一部のエキスパートにより、限られたインプラントシステムを用いて行われていた。一方現在は、世界中で数百というインプラントシステムが流通しているのみならず、インプラント治療を手がける歯科医師の数も飛躍的に増大したため、必ずしも経験が豊富でない歯科医師がインプラント治療を手がけているのが現実である。さらに、そういった臨床医のほとんどが、体系だったインプラント治療および歯科学に関する教育・研修を受けておらず、インプラントメーカーの主催する簡便なトレーニングコースもしくはマニュアルのみを参考に臨床を進めているという問題がある。 近年では、すでにインプラント治療を受けた患者が再度の治療やメインテナンスを希望して来院するケースも年々増加し、エックス線のみではインプラントシステムの判別が難しい状況に遭遇することもめずらしくない。くわえて、患者は自身のインプラントの情報や固定方式を知らないことがほとんであるため、対応に苦慮することも多い。 そうした現状に困っている諸氏の助けとなるのが本書、『インプラント補綴マニュアル─パーツで困ったときの取扱説明書─」である。第1章から第3章は「基礎知識編」ともいうべきもので、第1章では「インプラント補綴の概要」、第2章では「患者対応や治療前に説明すべき事項」として、メインテナンスの重要性にも触れている。第3章では「補綴器具の取り扱い方とその準備」と題し、トルクレンチをはじめとした各種器具・パーツの取り扱い方から、ラジオグラフィックガイドやサージカルガイドの製作について解説している。 第4章からは「実践編」といえ、まずは「精密な印象のためのステップ」として印象用コーピングの選択から咬合採得の手順、ベリフィケーションジグの使用までさまざまな印象方法および実際の細かい注意事項について詳述。臨床経験の豊富な術者もうならせる内容となっている。第5章では「インプラント修復に関する必須項目」として、修復物のデザインと材料の選択から、欠損形態に応じたスクリューおよびセメンテーションの修復に関して解説している。続く第6章では、インプラント治療に不可欠な「プロビジョナルレストレーション」について単独歯および複数歯における製作方法を記述しているが、とくに審美部位におけるプロビジョナルレストレーションは最終結果に大きな影響を与えるため重要である。最後の第7章では「補綴的併発症とその対応」について頁を割き、実際の臨床でわれわれを悩ませる項目に関して体系立てて解説している。 結論として、本書はインプラント治療を手がける臨床医のみならず、一般の臨床医にもインプラント補綴の手法および併発症への対応を示す重要な書籍である。歯科医師だけでなく、クリニックのスタッフ全員で共有すべき内容といえる。

なぜ歯科医師になったのか、初心を呼び起こしてもらえるはず! JUSTICE in Dentistry  歯科の正義 「診断」と「治療」の正義と不正義

月星光博・著 クインテッセンス出版 問合先 03-5842-2272(営業部) 定 価 20,900円(本体19,000円+税10%)・336頁 評 者 石川知弘(静岡県・石川歯科科)  『JUSTICE in Dentistry 歯科の正義』のタイトルから、読者は、どのような内容を想像されるだろう? 成書には、正義とは「人間の社会的関係において実現されるべき究極的な価値」とある。読み進めると自分は何のために歯科医師になったのか、この問いが頭に浮かんでくる。さまざまな思惑のなかで、多少なりとも困っている人のために役に立てる仕事をしたいと考えた歯科医師がほとんどではなかろうか? 著者の考える正義とは正しい診断と治療(診断・治療の正義)を行って歯を守ることである。各エピソードには、歯髄、歯根膜の治癒能力のすばらしさを示す症例が、そのメカニズムの詳説とともに示されている。歯科医師になって36年になる評者も、歯ってすばらしいなと、再認識させられる。 エピソード1~3は、外傷歯に関する内容で、自らの不勉強、不鍛錬によって、若年者に一生の損失を与えてしまうという不正義をなさない、つまり無駄な根管治療、抜歯をしないために歯科医師はこの内容をすべて頭に入れる、もしくはいつでも確認できるようにしておくべきである。とくに、脱臼は患者にも歯科医師にもドラマで、適切に処置をすればまさに劇的な結果をもたらし…と書かれているが、患者は一生感謝してくれるに違いない。エピソード4は歯髄再生療法に対する見解が示されている。多くの症例を綿密に観察し、治癒について考察されてきた著者だから、導きだせる内容と感じるとともに、歯髄、歯根膜の治癒能力に驚かされる。エピソード5では今注目されているVital Pulp Therapyについて、組織像の裏付けをもって、テクニックとその難しさが実践的に解説されている。 エピソード8では移植に必要なバイオロジー、テクニック、適応症についてコンパクトに、また意図的再植の有効性とその適応症、テクニックは、エピソード9で示されている。どちらも適応症は限られているが、適切に行えば非常に有効な手段で、曲芸ではなく、サイエンスに裏付けられた治療である。エピソード6、7ではエンド、エピソード11、12ではコンポジットレジン(CR)について解説されている。どちらももっとも頻度が高い処置であり、日々の臨床を正義にするために、不可欠な内容となっている。最終エピソードでは、歯周病の発症のメカニズムから治癒のパターン、めざすべきゴールについて説得力のある症例とともに解説されており、著者の臨床的観察と洞察力が存分に発揮されている。 エピローグを読むと本書がなぜ外傷、移植、再植、エンド、ペリオ、CR、MTMと多岐にわたり、著者1人でカバーされているかがよくわかる。歯質、歯髄、歯根膜、歯という生体を守り、歯科の正義をなすためには、どのエピソードも必然性があって、欠くことができない。若い歯科医師はもちろん、専門性が高くなったベテランも、必ず読んでほしい。なぜ歯科医師になったのか、初心を呼び起こしてもらえるはずである。

各分野の治療でマイクロスコープが活用・上達できるように徹底解説! 始めよう! 極めよう! マイクロスコープ その仕組み・使い方と各分野の治療が上達するための5STEP

岡口守雄・著 クインテッセンス出版 問合先 03-5842-2272(営業部) 定 価 15,400円(本体14,000円+税10%)・216頁 評 者 月星光博(愛知県・月星歯科クリニック) 私がマイクロスコープを購入したのは約23年前である。根管治療へ応用したいと思っての決断であった。当院では天吊りが困難だったため、壁付けタイプというあまりなじみのない設置方法を採用した。当時はマイクロスコープを持っていることが歯科医師としてのステータスシンボルだったような気がする。 しかし、意気込んで購入したものの、超音波装置などの周辺器具やミラーテクニックなど、マイクロスコープを使いこなすための知識、技術がなかったことにより、設置後3年間は文字通り壁の華であった。 その後、まだほとんどの一般開業医がその存在すら知らなかったコーンビームCT(以下、CBCT)を、当院では2003年5月に導入した。外傷歯や移植の術前、術後を観察するのが最初の目的であった。実際に使用してみると、CBCTが上顎大臼歯のMB2まで映し出してくれたことは驚きであった。大臼歯に歯内療法を行う際にはCBCTが必須アイテムになると同時に、顕微鏡を覗くことがルーティーンになった。いくらCBCT像に写っていても、実際に見えなければ治療はできないからである。そのときから拡大視野下での臨床を行うようになり、現在では5台のマイクロスコープを所有し、使用するようになった。 さて、現在のマイクロスコープの普及率はどれくらいであろうか。私が主宰しているセミナーの受講生に聞くと、CBCTの普及率よりも低いことに気づく。そして、マイクロスコープを日常臨床で利用している若手歯科医師となるとほとんどいない。理由は、ユニットごとにマイクロスコープが備わっていないことや、利用価値と利用方法を理解していないことにあるように思われる。 今回出版された岡口守雄先生の「始めよう! 極めよう! マイクロスコープ」は、初学者でも理解しやすいように、その仕組み、ポジショニングを含めた使い方などが懇切ていねいに解説されている。また、多くの臨床例が掲載されており、分野は、歯周治療、歯内療法、修復治療、補綴治療、矯正歯科治療、インプラント治療、外科治療と多岐にわたっており、難易度別にマイクロスコープの使い方が解説されている。 圧巻はChapter4の動画でわかる症例解説である。岡口先生の講演を聴いた歯科医師は一様にそのテクニックのすばらしさに驚嘆するが、本Chapterでは、代表的な治療例を9つ動画で見て学ぶことができるようになっている。 本書を見れば、マイクロスコープを持っていない人はほしくなり、使用していない人は使いたくなり、すでに使用している人は使い方が上達して適応症が増えることは間違いない。また、マイクロスコープを使えばどこまで歯が残せるかを本書は教えてくれている。  多くの歯科医師が待ちに待った岡口守雄先生の著書、ぜひ一冊手元に持っておき、臨床に活用してみてはいかがだろうか。

患者さんの立場に立った治療解説で自由診療のメリットが伝わる! Q&Aでわかる 患者さんが最先端歯科治療“自由診療”をしっかり理解できる本

勝山英明・監修 甘利佳之/安斉昌照/池田康男/石川葉仁/小川秀仁/河合竜志/川﨑雄一/佐久間 栄/高野清史/新村昌弘/北條正秋/松山文樹・著 クインテッセンス出版 問合先 03-5842-2272(営業部) 定 価 3,850円(本体3,500円+税10%)・96頁 評 者 窪木拓男(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科インプラント再生補綴学分野) 本書は、患者さん向けの、歯科医療の説明書である。近年、エビデンスに基づいた診療ガイドラインの重要性が強調される中で、その内容をかみ砕いて患者さんに向けて説明する文書の必要性も唱えられている。本書はまさにその理念に基づいた説明書であるが、患者さんが端的に知りたい内容を、患者さんがいやにならない程度にコンサイスにまとめている点に驚かされる。 去る5月に、The International Team for Implantology(ITI)がインプラント治療に関するConsensus Conference 2023をポルトガルのリスボンで開き、システマティックレビューやメタアナリシスの結果に基づく推奨文を発表した。そのITIの主眼点が、まさに、医師中心主義(Doctor-Oriented System:DOS)から患者中心主義(Patient-Oriented System:POS)への転換であった。すなわち、歯科医師が専門的に良いと思う治療を患者さんに施すという方向から、患者さんの立場に立って価値のある治療を患者さんとともに選択しようという方向に流れが変わったのである。 患者さんの立場では、「咬合力がどの程度回復するか」などではなく、「どの程度美しくなるか」、「どれぐらい長持ちするのか」、「何でも食べられるようになるのか」、「値段はどれぐらいか」、「他の歯をより長持ちさせられるのか」などの点を重視することが多い。本書はまさにこのような患者さん視点の疑問に対して、歯科医師が患者さんの立場に立って答えている。これは簡単なようで簡単ではないことが多い。 本書のもう一つの特徴は、自由診療の内容を重点的に説明している点である。本邦では、新しい技術革新は自由診療によりいち早く導入される。保険診療においては、国民の税金が投入されるという責任の重さから、認可のプロセスが複雑で、政府の財政を考慮して経済的な制約が設けられることが多い。すなわち、保険診療の内容は、すべての国民に最低限の医療を保証し、贅沢品でないことを求めるのである。 したがって、自由診療のメリットを堂々と患者さんに向けて説明することは、贅沢品を推奨するわけであるから、患者さんからバッシングを受けはしないかと危惧された時代もあったかもしれない。しかし、最近では患者さんの一部はより審美性の高い治療を求めるようになり、贅沢品という認識ではなく、先端治療の内容を知ったうえで、保険診療と比較して自由診療を選択したいと思うようになっている。 こうした患者さんの意識の変化や医療界のPOSへの転換が、このようなすばらしい本の上梓を後押ししたと言えるだろう。本書の内容は、監修された勝山英明氏の国際的な感覚にあふれた先見の明に加え、著者に選ばれたすばらしい臨床家の先生方の実力に裏付けられており、実際に自由診療を受けた患者さんの実感に近い表現で解説されている点が特筆すべきと言えるだろう。

すべての歯科医師へ明日からの臨床に役立つ最新トピックスが満載! 別冊ザ・クインテッセンス 歯内療法を再考する 日本歯内療法学会が贈る最新トピックス~基礎から臨床まで~

(一社)日本歯内療法学会・編 伊藤修一/中脇禎輝/坂東 信・監修 クインテッセンス出版 問合先 03-5842-2272(営業部) 定 価 7,040円(本体6,400円+税10%)・160頁 評 者 北村和夫(日本歯科大学附属病院総合診療科1) 本書には、監修の第43回日本歯内療法学会学術大会大会長の坂東 信先生、準備・実行委員長の中脇禎輝先生、伊藤修一先生の大会内容をすべての歯科医師に伝えたい気持ちが込められている。Part 1「歯内療法を成功に導くための最新トピックス」、Part 2「歯内療法を成功に導くための最新マテリアル」、Part 3「歯内療法を成功に導くための臨床テクニック」、Part 4「失敗しないための基礎と臨床」、Part 5「JEA賛助会員企業最新マテリアルコレクション」から構成されている。 Part 1では、根尖性歯周炎の病因論と治癒論について、嘉村康彦氏が米国の最新事情を交えて解説している。錦織 淳氏は失活歯のマネージメント、辻本恭久氏は再根管治療を減少させる考察、三橋 晃氏は再根管治療が多い理由、淺井知宏氏はラバーダム防湿の現状、吉岡俊彦氏はCBCTの術前診断について本邦の状況を紹介している。礒部太一氏は歯科と研究倫理、加藤邑佳氏は歯髄組織の発生から再生療法、久世哲也氏はE. faecalisに対する精油の効果について報告している。 Part 2では、菅谷 勉氏が未穿通根管への高周波電流の効果、佐久間利喜氏がBassi Logicの特徴、外賀 泰氏がNiTiロータリーファイルの新しいゴールドスタンダード、八幡祥生氏はガッタパーチャ除去について解説している。 Part 3では、天野 晃氏と金平恵介氏がイオン導入法による根管消毒を、石崎秀隆氏と寺岡 寛氏はイスマスについて、佐藤暢也氏はシングルファイル根管形成、木ノ本喜史氏は上顎小臼歯の根管治療が予後不良となる原因を解説している。中谷貴範氏は隣在歯の根尖病変起因のインプラント周囲炎、先田寛志氏はMTAセメントで大きな根尖病変に非外科的対応した症例を報告している。星加知宏氏はスーパーMTAペーストの象牙質接着性強さ、松本弥之氏は歯の価値と歯内療法の意義について考察している。 Part 4【基礎編】では、田口正博氏は除菌水を用いた石膏模型作製、川村拓也氏は水酸化カルシウム材の除去性について、中山隆博氏はビタペックスソルベントについて解説している。Part 4【臨床編】では、佐竹里菜氏が未処置根管探索を、黒瀬尚利氏は待機的診断、小野里太郎氏はファイバーポストコア除去、室町幸一郎氏は下顎小臼歯の歯内治療、大塚詠一朗氏は固定概念を排除した診査診断、牛島 寛氏は侵襲性歯頸部外部吸収、今泉一郎氏は内部吸収、田渕康允氏は自家歯牙移植、鷲尾絢子氏はニシカキャナルシーラーBGの予後調査、青山 登氏は根未完成歯の再植、白瀬浩太郎氏は意図的再植、河野 哲氏は根管洗浄のアンケート調査を報告している。 本書には著者らの歯内療法に対する真摯な姿勢が集約されている。この機会にご一読いただき、今一度自身の歯内療法を見つめ直し、再度アップデートし、歯内療法の新たな潮流に乗っていただきたい。

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