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砂糖の歩んできた道 その4

2019/12/25 デンタル〇〇デザイン

サトウキビの生産には、大量の労働力を必要とする。
しかし、原住民の大半は虐殺や病気で死亡していた。
そこで征服者が目を付けたのが、アフリカの西海岸であった。
まず船でヨーロッパからアフリカに鉄砲や綿織物を運んだ。
その銃で奴隷狩りをし、カリブ海の島々に運んだ。

船には、十分な飲料水がなく多くの人々が亡くなった。
記録によれば、1694年700名の奴隷を積んだハンニバル号では、航海中に320名が死亡した。
こうしてプランテーションにおいて、奴隷は過酷な労働を強制させられた。
そう言えば、アメリカのドラマ「ROOTS/ルーツ」で、奴隷売買の際に口の中を見るシーンがった。(注1)
歯が悪ければ、高く売れなかったのだ。

かくしてカリブで取れた砂糖は、ヨーロッパに運ばれた。
「奴隷貿易を制する者は、砂糖を制する」とまで言われ、ポルトガルやオランダ、イギリスは巨万の富を得た。(注2)
これが悪名高き"三角貿易"である。


さて、プランテーションでは、他の作物を植えること、新しい産業を作ることを一切許さなかった。(注3)
食料でさえ別の地域から運んできた。
これらの国が現在でも発展途上国なのはこのためだ。

さらにイギリスは、アメリカの南部に綿花のプランテーションを作った。
そのためアメリカ大陸に渡った奴隷は約1000万人にも達した。
これは、東京都の特別区の人口を上回る。
アメリカの黒人の多くは、その子孫なのである。

(注4)

その綿花を輸入し、イギリス本国で綿織物を作り始めた。
莫大な富を得た人々は、イギリスで上流階級の暮らしを手に入れた。
さらに、このお金が産業革命の資金になって行く。
"砂糖の歩んできた道"はまだまだ続く。

続く


注1:ルーツ

注2:18世紀における砂糖経済は,19世紀~20世紀の鉄鋼に匹敵する位置を占めていた。

注3:プランテーションではコーヒー(南アメリカ)、天然ゴム(インドネシア)、綿花(アメリカ合衆国南部)が有名である。国はこれを輸出することで潤うが、依存し過ぎると不慮の災害などで経済が破綻する。このような経済構造をモノカルチャー経済と呼ぶ。

注4:現在、黒人の人口はアメリカ全体の約13%を占めている。