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歯科医院のオンライン診療(遠隔診療)とは?
メリットや条件、やり方を解説!

2020/7/13 歯科医院経営

新型コロナウイルスの影響により、オンライン診療(遠隔診療)の導入が急速に広まっています。
その名の通り、インターネットを介した診療方法ですが、実施するためには要件や注意点などがあります。
今回は、オンライン診療のメリット・デメリットや診療報酬、導入の手順、案内などについて解説します。

オンライン診療(遠隔診療)とは

オンライン診療とは、スマホやパソコンのビデオ通話機能を使い、オンライン上で予約から診察、決済までを行う診療方法です。 対面で患者さんに会う必要はありません。

オンライン診療が加速する背景・理由

オンライン診療はこれまで、高齢者など通院の困難な方、遠隔地にお住まいの方向けに提供できる診療の手段として一般的に利用されていました。 今オンライン診療が加速する最大の背景・理由は、2019年度末より世界中で蔓延した新型コロナウイルスなどの感染症による影響です。 院内感染のリスクを避けるため、オンライン診療の導入が急激に広まってきています。

オンライン診療のメリット

・患者さんの通院時間や交通費がかからない 歯科医院まで移動するためには、患者さんに通院時間や交通費の負担をかけてしまいますが、オンライン診療ではこれらの負担が無くなります。 また、来院してから診察・会計までの待ち時間も無くなり、より短時間で診察を受けられます。 ・場所の制限が無くなる 患者さんがインターネットに接続できれば、自宅や外出先を問わず、診療を受けられます。 ・院内感染のリスクを避けられる 患者さんと接触せず診療を行うことができるため、院内でのクラスター感染などを未然に防ぐことができます。

オンライン診療のデメリット

・IT機器の苦手な患者さんがいる 特に高齢者など、IT器機の扱いが苦手な患者さんの場合はスマホやパソコンの使い方が分からず、オンライン診療を行うことができないケースもあります。 苦手な方には、使い方の説明が必要となるかもしれません。 ・診察に必要な情報が限られている 患者さんに直接会わないと得られない情報(五感を駆使して得られる情報など)があり、限られた情報量を基に患者さんの診察を行わなければなりません。 また、当然ですが、歯科機器を使った治療行為を行うことはできません。 ・情報セキュリティ対策が必須となる インターネットを介すことで、ハッキングなどの情報漏洩リスクにさらされます。 情報セキュリティー対策を行う必要があるでしょう。

オンライン診療で押さえておくべきポイント

オンライン診療を実施する上で大切なポイントを解説します。

対象となる患者さんの要件

オンライン診療は、原則として厚生労働省発表の「オンライン診療ガイドライン」に準拠して実施しなければなりません。 ポイントとしては、以下の事柄などが挙げられます。 1. 3ヶ月以上対面診察を行っていること 3ヶ月間、毎月オンライン診療を行う疾患で、対面診療を行っている必要があります。 2. 緊急時における対応が可能なこと 緊急時、原則として当該の歯科医院が必要な対策を行います。 夜間や休日などで対応できない場合、患者さんがすぐに対面受診できる歯科医院を事前に説明しておく必要があります。 一方で、新型コロナウイルスの対策として「時限措置」が2020年4月に設けられました。 時限措置では、 ・歯科医師の責任の下、医学的に可能と判断した場合に行うこと ・過去の診療録、診療情報提供書、健康診断結果などの情報を出来る限り集めること ・患者さんの口腔内、基礎疾患の情報をできる限り把握し、診断・処方を行うこと などが定められています。

オンライン診療の診療報酬

オンライン診療の診療報酬は、以下の通りに定められています。 新型コロナウイルスの「時限措置」として、初診からオンライン診療を認められています。 <初診> ・電話等を用いた初診料:185点 ・処方料:42点 ・処方箋料:68点 <再診> ・電話等再診料:53/44点 ・処方料:42点 ・処方箋料:68点 ・管理料:55点 ※以前から「歯科疾患管理料」「歯科特定疾患療養管理料」を算定していた患者さんの場合 ※歯科治療時医療管理料45点と歯周病患者画像活用指導料10点の合算 (引用:新型コロナウイルス感染症に伴う医療保険制度の対応について-p.13|中医協

オンライン診療の準備・導入手順

歯科医院でオンライン診療を導入する際の準備は、基本的に次の手順で行います。 1. オンライン診療の選定 各社のサービスの中から、利用するオンライン診療サービスを選びます。 サービスの特徴や機能を考慮して、自院に合ったものを選びましょう。 2. パソコンの設定 サービスの利用方法に従って、パソコンをオンライン診療の可能な状態に設定します。 必要に応じて、WEBカメラやスピーカーなどを用意しましょう。 3. 厚生局への届出 厚生局へ施設基準の届出をしましょう。 保険診療を行わない場合、届出の必要はありません。 4. 対象患者の選定 患者さんの症状や疾患などに基づき、オンライン診療の対象となる方を決めます。 5. 患者さんとの合意 診療計画を作成し、患者さんに「オンライン診療計画書」の合意を取ります。 合意後に、診療録にその内容を添付します。 6. 患者さんへの利用方法の案内 オンライン診療の利用方法を案内しましょう。 アプリのダウンロードや登録などが必要であれば、その手順を伝えます。

オンライン診療の手順・流れ

一般的なオンライン診療当日〜後日の手順・流れについて解説します。 1. 予約受付・問診の入力 患者さんの希望する日程を予約受付します。 歯科医院側のシステムもしくは患者さん側のアプリで予約を行いましょう。 サービスの機能にあれば、事前に問診を入力してもらいます。 2. オンライン診療 歯科医院側から発信し、実際にオンライン診療を行います。 予約時間前に、患者さんに通知しておくと「うっかり忘れていた」ということも防げます。 3. 支払い クレジットカードもしくは来院時の合算で請求をします。 4. 薬の配送 院内処方の場合、薬を患者さん宅に郵送します。 院外処方の場合、処方箋を患者さん宅もしくは患者さんの希望する薬局に郵送し、患者さん自身に薬局で受け取ってもらいます。

オンライン診療で柔軟な診療体制を整えよう

新型コロナウイルスの影響に伴い、歯科医院には新たな診療体制を求められるようになりました。 オンライン診療の導入など、柔軟な対応をしつつ、患者さんの健康を保てる診療体制を確保しましょう。