歯科助手が別の職場や新しい仕事への転職を検討した際、「どこで求人を探せばいいのか」「転職活動では何を行えばいいのか」「どんな仕事があるのか」など、疑問や不安がたくさん浮かびますよね。
実際、転職活動で情報を調べていくなかで、これらの悩みを抱える歯科助手さんは多いです。
今回の記事では、転職を成功させるための志望動機やおすすめの他業種や転職方法について解説します。
歯科助手が転職・離職する主な理由
転職を考え始めた時、「他の歯科助手はなぜ転職を行うのか」と一般的な意見が気になるところです。
ここでは歯科助手のよくある転職理由や転職先について解説します。
歯科助手が転職する理由は主に3つあります。
1.キャリアアップのため
歯科助手として積んだ経験を活かしてキャリアップするために転職するケースです。
歯科業界やその他の業種へ転職します。
歯科業界では、働きながら歯科衛生士の国家資格を得て、キャリアップを目指す歯科助手もいます。
その他の業種では、接客や事務処理、会計管理などの業務を活かして転職を目指します。
2.専門性を高めるため
歯科助手としての専門性を高めるために転職する場合です。
インプラントや予防歯科など、専門性のある歯科医院に転職すると、専門分野について学ぶことができるでしょう。
「興味のある分野を深めたい」という方が、この理由で転職します。
3.より好条件の待遇を求めるため
仕事の内容だけでなく、給与や福利厚生などを重視する方もいます。
より好条件を求めて、歯科業界やその他の業種へ転職します。
「ワークライフバランスを重視したい」、「希望の収入を得たい」という方が、この理由で転職するようです。
歯科助手の転職方法
実際に転職する場合、どのように転職活動をすればいいでしょうか。 転職するための方法を3つ紹介します。
1.ハローワークを利用する
ハローワークでは住んでいる地域の求人情報を探すことができます。 地元で働きたい方におすすめの求職方法です。
ただし、頻繁に求人を出している企業には注意しましょう。 『職場環境に問題がある→離職率が高い→求人を頻繁に出している』という可能性もあります。
気になる場合は、ハローワークの職員に相談してみましょう。
2.求人サイトを利用する
求人サイトの利用も一般的な求職方法です。 ハローワークよりも求人数が多いため、全国から自分に合った仕事や別の歯科医院を探すことができます。
歯科医療業界に特化したものや接客業に特化したものなど、ジャンル別に強みのあるサイトもあるので、集中して探すのもいいでしょう。
3.友人に紹介してもらう
友人に紹介してもらっての就職を『リファラル採用』と言いますが、転職先の友人から紹介してもらうと、採用される確率が高まります。
希望条件に合う・合わないを事前に把握し、職場のギャップが少ないため採用されやすいでしょう。
また、入社前後でのギャップも少なくて済みます。 実際の職場の雰囲気や、働いている人々雨や仕事内容について、現場のリアルな声を聞けるからです。
歯科助手の転職理由や志望動機の伝え方
転職先を決めた後は、面接の準備をしましょう。
ここでは、面接に受かるための転職理由や志望動機の伝え方について解説します。
別の歯科医院への転職の場合
同業種で転職する場合、実務経験を明確にして伝えましょう。
すでに実務経験がある場合、即戦力を求められますが、経験内容がマッチしていれば採用率があがります。
面接では、次のように分けて伝えることをおすすめします。
・経験した業務
・経験していない業務
・得意な業務
・苦手な業務
実務経験を整理して伝え、また新たな業務であっても短期間で覚える意欲があることをアピールしましょう。
異業種・異職種への転職の場合
歯科業界ではなく、異業種・異職種に転職する場合は、歯科衛生士をやめた理由やその業種・職種を志望する理由を明確に伝えましょう。
面接官は、異なる業界への理解度や志望度を見ています。
「この業界を理解しているのか」、「真剣に働きたいのか」、「歯科業界ではだめなのか」などの観点でチェックされます。
情報収集や勉強、自己分析を元に、その業界で働きたい理由や転職理由を明確にしましょう。
実際の退職理由がネガティブなものだったとしても、ポジティブな言葉に置き換え、前向きに熱意を伝えることが大切です。
歯科助手からの転職におすすめの業種・職種
歯科助手の経験を生かした転職やキャリアアップにおすすめの業種や職種を紹介します。
クリニカルコーディネーター
患者さんと日頃から積極的にコミュニケーションを取っている歯科助手の方には、クリニカルコーディネーターとしての働き方もおすすめです。
クリニカルコーディネーターは、歯科医院を訪れた患者さんに対して問診を行うことで、主訴だけでなく普段の食生活や歯ぎしり・歯磨き等の生活習慣、治療中の病気や病歴などを把握し、その患者さんの悩みや不安を解消する治療方法を提案します。
患者さんの希望や在りたい姿を汲み取り、実現していくのがクリニカルコーディネーターの大切な役目です。
【関連】クリニカルコーディネーターの心得と意義<第1回>「営業」ではなく「しあわせのセールス」である
歯科衛生士
歯科業界でキャリアアップを目指すなら、資格を取得して歯科衛生士に転職するという選択肢もあります。
歯科衛生士は、歯科診療補助のほか、歯および口腔疾患の予防や改善のための医療行為をおこなうことが可能です。
歯科衛生士として働くには専門の教育機関に通い、国家資格を取得する必要がありますが、医療行為が行えるため、関わる業務範囲が断然広がります。
資格を取得するには、歯科助手の仕事と両立したり、貯金を切り崩して学校に通ったりと時間やお金がかかるため、よく検討してキャリアを選択しましょう。
転職時に役立つ歯科助手の特長
最後に、転職時に役立つ歯科助手の特長について解説します。
1.コミュニケーション能力
歯科医院で患者さんや歯科医院のスタッフと接してきたことで培われたコミュニケーション能力は、転職先でも役に立ちます。
多くの人と協力ややり取りをする仕事において、お客様との信頼関係を築いたり、部署を越えて連携して仕事を進める場面で役立つのがコミュニケーション能力です。
2.サポート能力
歯科医師や歯科衛生士をサポートした経験やスキルも、転職時に役立ちます。
サポート能力は、他業種でも上司やチームメンバーを手助けする際に必要です。
上司やチームメンバーが求めている業務を察知し、実行できる人材は重宝されるでしょう。
3.専門知識を覚える能力
歯科助手は、仕事に必要な歯についての専門知識を覚えますよね。
このときに培われた専門知識を覚える能力は、転職時にも役立ちます。
転職先では、商品知識やお客様の情報などの新たな専門知識を覚える必要があります。
専門知識を効率よく覚える能力があれば、いち早く職場の戦力となることができるでしょう。
まとめ
今回は歯科助手の転職を成功させるための方法について解説しました。 歯科助手としての業務経験は転職時にも活かすことができます。 転職活動をうまく進めるためにも、今回ご紹介した転職先の探し方や志望動機の伝え方などを参考にして下さい。