売上を上げてお金を残すと、次にそのお金を投資に回さないといけません。 なぜなら、今は貯金をしておいても金利や運用益でお金が増えないからです。 昔から、経営の資源は、「ヒト」「カネ」「モノ」と言いますが、現在、この中で一番投資効率の悪いものが「カネ」なのです。 実は、歯科医院の院長の仕事で一番大きな役割は、「どこにどんなお金を使うかを決めること」なのです。 これができる歯科医院の院長は概して業績を伸しています。 たとえば、われわれの事務所では、時間を短縮できる「モノ」への投資を惜しみません。 ほとんどのパソコンは、使えるものでも2~3年ごとに買い替えていますし、すべてのパソコンがデュアルディスプレイといって、パソコンにモニタをつなげて、画面を2つで作業を行なっています。 よく使うゴム印などは、取りに行く時間を考えて2箇所に同じものを設置しています。 プリンターも同じものが事務所内に3台あります。 また、以前は紙をシュレッダーにかける場合、一度に数十枚までしか裁断できないので、まとめて行なうときはそれを待っている時間がとてもロスになっていましたが、今では大きなゴミ箱のような形のもので、そこに入れておくと自動的に裁断してくれるというものを購入し、とても時間効率がよくなりました。 結局、一番高いのは働く人の人件費ですので、少しでも時間を短縮できるモノに投資を行ない、働く環境を整備するという概念を持つことが、これからの医院経営には求められると思います。
著者山下剛史
税理士法人キャスダック
税理士・行政書士・CFP税理士
<経歴>
顧問先が100%歯科医院という専門特化型の税理士事務所。
「歯科医院のキャッシュの最大化」をモットーに、医院の節税・数値分析、キャッシュフロー改善コンサルティングなど税務会計の枠を超えた幅広いサービスを展開。
2016年現在、約50%のクライアントが売上8,000万円以上を達成している。
数多くの開業も手がけ、開業して数ヶ月でレセプト300枚を達成するクライアントも多数。
クライアントには開業して間もない30~40代のやる気にあふれた先生が多く、歯科医院のパワーパートナーとして関西・関東を中心に活躍している。
主な著書に「利益を出す経営の極意」「キャッシュ最大化計画」「あなたの歯科医院を90日で成功させる」「スタッフのヤル気が歯科医院を発展させる」「歯科医院にお金を残す節税の極意」(ともにクインテッセンス出版)がある。
税理士法人キャスダック
http://www.dentax.jp/