はじめまして。今回から6回にわたりコラムを担当させていただきます原田光佑と申します。私は、神奈川県横浜市緑区の住宅街の中で開業している保険診療中心の普通の一般開業医です。皆さんもそうだと思いますが、保険診療、自費診療関係なく自分なりに納得のいく良い治療を提供し、その結果患者さんから笑顔をもらえるとうれしいですよね。このコラムでは、「良い治療」と「患者さんの笑顔」、この2つの好循環が実現できるように私が取り組んでいることや、大事にしている考え方について書いていきます。一つの意見として捉えていただければ幸いです。

第１回は「キャリアデザインと行動」と題しまして、私の根幹となる考え方についてご紹介します。そもそも、キャリアデザインって言葉を皆さんご存じですか？　私のスマートフォンのAIによると、「キャリアデザインとは、自分自身の将来の仕事や働き方、人生を主体的に設計し実現していくこと」「キャリアアップを目的とするのではなく、自分自身が目指す理想の仕事や働き方を実現するために必要なスキルや経験などを具体的に考えること」と教えてくれました。

このキャリアデザインこそが、歯科医師に限らずどんな仕事でも、さらにプライベートでも成功に導く考え方であり必要だと思っています。私の場合、短期、中期、長期での自分の夢や目的を掲げて、今自分が何をやる必要があるか、自分には何が足りないかなどを具体的に考えて実行に移しています。

では、良い治療をするためにはどうすればいいのか。患者さんに笑顔になってもらうにはどうすればいいのか。ほかにも、自分や家族が幸せになるためにはどうすればいいのか。お金を稼ぐにはどうすればいいのかなど……。

夢や目的が人それぞれ違うように、答えも人それぞれで、けっして一つではありません。ただ、どのような場合でも具体的な行動が必要です。もちろん、行動力は人それぞれの性格や年齢によって異なってきますし、家族や資金などの環境因子にも強い影響を受けます。

実際に私も、20～30代の頃のような行動力はなくなり、今は保守的になっています。ただ、経験や知識、資金、人脈などが若い頃よりも構築されているので保守的な行動であっても、実現力があったりもします。大事なことは、現実的な考えと行動です。

実は、現状に文句や不平不満ばかり言っている人ほど、この「キャリアデザインと行動」ができていないのではないでしょうか。

次回は、「キャリアデザインと行動」を根幹にして、私が今までどのような歯科医師人生を歩んできたかについて述べたいと思います。