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コラム

しくじり先生の小児歯科 その23 言葉がけあれこれ1

しくじり先生の小児歯科 その23 言葉がけあれこれ1
しくじり先生の小児歯科 その23 言葉がけあれこれ1
小児歯科診療では、術者が上手であるだけでは診療が成り立たない。
アシストの存在が不可欠である。
なかでも、アシスタントからの言葉がけは、診療をスムーズに行う上で重要である。そこで今回から、小児歯科診療における“言葉がけあれこれ”を紹介する。

①子どもが「恐いからイヤ!」・「痛いのイヤ!」と術者に言ったとする。(図1)

この状況では、答え方が難しい。
術者が言えるのは「大丈夫だから・・」程度しかない。
そこでアシストの出番だ。
「そう!恐いのは虫さんだから先生に見せてあげて」
「痛いのは虫さんが悪いから、先生にやっつけてもらおうね!」
・・など、あくまで悪いのはむし歯菌であることを伝える。
この言葉を通じて、“術者は悪い虫を退治してくれる味方”であることを理解させる。

②子どもの気持ちの代弁をするパターンもある。
術者が「これから虫さん退治するよ!」と言うとする。(図2)

アシスタントは子どもの代わりに
「お願いします~!」
「上手に退治してね!」
「うん!ボクがんばるよ!」
「これから遊びに行くから、早くしてね!」などと返事する。
それに対して術者が
「それじゃ!急いでするから、早く終わって遊びに行こう!」
・・と言えば、さらにコミュニケーションが広がるだろう。
                     
この様にアシスタントの言葉がけで、よりスムーズな診療が可能となる。
また難しい処置時、適切な言葉がけを行うことで術者の負担を軽減できる。
“言葉がけ”はアシスタントの腕の見せ所なのである。

著者岡崎 好秀

前 岡山大学病院 小児歯科講師
国立モンゴル医科大学 客員教授

略歴
  • 1978年 愛知学院大学歯学部 卒業 大阪大学小児歯科 入局
  • 1984年 岡山大学小児歯科 講師専門:小児歯科・障害児歯科・健康教育
所属学会等
  • 日本小児歯科学会:指導医
  • 日本障害者歯科学会:認定医 評議員
  • 日本口腔衛生学会:認定医,他

歯科豆知識 「Dr.オカザキのまるごと歯学」では、様々な角度から、歯学についてお話しします。
人が噛む効果について、また動物と食物の関係、治療の組立て、食べることと命について。
知っているようで知らなかった、歯に関する目からウロコのコラムです!


岡崎 好秀

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