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「ヨーロッパの果て、アイルランドに住んでみて」Vol.4
パブの国で禁煙法を英断

2019/8/5 デンタル〇〇デザイン

【4】パブの国で禁煙法を英断

アイルランドは、元々パブが盛んな国で、ギネスを片手に紫煙を燻らせるイメージは切っても切れないものでした。一転、国として世界に先んじて公共の場所での喫煙を禁じました。この法律を成立させたのは、当時の保健・児童省大臣であるミホール・マーティン氏。彼は、私が住んでいたコーク出身で、政治家になる前は教師だったそうです。 <コーク中心街クリスマス頃の夕暮れ> マーティン氏には、2009年、コーク大学で禁煙法成立の経緯についての講演時に初めて会い、自己紹介する機会がありました。世界中の禁煙情報を知っていたのか、日本から来たというと、「日本は禁煙については遅れているんだよね。」と言われ、流石だと思いました。半年後くらいに、街頭で選挙活動をしているマーティン氏を見かけ、投票権もないのに思わず挨拶すると、人懐っこそうに「覚えているよ、日本から来た人でしょ」と垣根なく握手してくれました。現在は、野党の党首です。 <コーク大学でのマーティン氏の講演前> その講演で話されていたのですが、最初はパブ業界や飲食業界からの大変な反対を受けて、命の危険もあったらしいです。しかし、パブで働く人たちの健康を守るためにということで、国民の理解を求めました。潮流を感じ取ったのは、国営放送でのディスカッション番組とのこと。番組終了後にも観客が列を成して自分に駆け寄り、この法律を成立させてほしいと訴えが止まなかったそうです。 <パブに貼り出されている禁煙法の告知> 私がアイルランドに初めて行った2005年には、1年のうちに禁煙法はすっかり国民の支持を得、さらに、パブには非喫煙者の来客が増えたと聞きました。「もう煙のある昔には戻れない」と友人が言っていましたが、私もアイルランドの禁煙法に慣れてしまって、日本に帰る度に、外食時にタバコの煙を少しでも感じると気持ち悪くなったものです。アイルランド人に、日本には店内で「分煙」というお店があると言うと、「何の意味があるの?」と怪訝な顔をされました。2014年からは、私用の車でさえ、子どもが乗っている時は喫煙してはいけないという法律も制定されました。 <大学病院禁煙法の告知> ところが、「ルールは破るためにあるもの」が信条のアイルランド人。禁煙のはずのコーク大学付属病院の敷地内では、色の違う敷石だと思いきや、 <近づいてみると> <タバコの吸殻がたくさん> 日本でアイルランドの禁煙法を自慢した私の胸の内は、(あかんやん。。。)タバコの中毒性はそう簡単には、抑えられないのでしょうか。 次回に続く