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歯科医院経営をデザインする 第6回(最終回)
令和2年度歯科診療報酬改定に向けて

2019/12/11 歯科医院経営

令和2年度歯科診療報酬改定に向けて具体的な論議が大詰めを迎えています。その論議の場である中央社会保険医療協議会(4月10日開催・第412回)で「年代別・世代別の課題(その1)」が出され「乳幼児期~学童期・思春期」について議論されました。歯科領域では「3割を超える12歳児のう蝕への対応」や「小児の口腔機能発達不全への対応」が主な議題となりました。

また4月24日(413回)には「年代別・世代別の課題(その2)」が出され、「青年期~高齢期」について議論がなされました。そのなかで成人の課題として出されたのが「う蝕・歯周病・破折による抜歯」、そして「歯周病」です。高齢者では「根面う蝕」「オーラルフレイル」「要介護者への訪問」などについて議論されました。

9月以降は、令和2年度診療報酬改定で上記をどう評価するのかについて、議論が始まっています。その他の議題では「手術用顕微鏡を用いた根管治療」「経口摂取をしていない患者の口腔管理」「広範囲顎骨支持型補綴」「静脈内鎮静法」などが検討の対象になりました。12月13日時点の中央社会保険医療協議会の検討資料では、さらに踏み込んだ検討がされています
(https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000576450.pdf)。


令和2年度診療報酬改定の改定率は12月20日前後に示される予定です。現在の報道では、薬価引き下げで1,000億円程度医療費を抑制し、診療報酬本体は小幅に増やす方向で調整が行われているようです。2020年に入ると、中央社会保険医療協議会で「基本方針」に基づく改定案の審議が行われ、3月初旬に「告示」「通知」が出されます。

また、今回の改定ではかかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(以下、か強診)の施設基準がどれ位引き上げられるのかにも注目です。2018年に引き上げられた施設基準を経過措置期間である2020年3月31日までに満たして届出を行うか?という問いに対して、13.3%が「わからない」と回答しています(「かかりつけ歯科医機能の評価や歯科疾患管理料の評価の見直しの影響及び歯科疾患の継続的管理等の実施状況調査 報告書(案)」を参照)。今回の診療報酬改定において、か強診の施設基準がさらに引き上げられると、施設基準をクリアできない歯科医院が増えることが予想されます。

他にも「CAD/CAM冠」の適用範囲の拡大や、「口腔内スキャナー」に点数がつけられるのかなどについても注目が集まっています。金属を使った保険治療の収益性が悪化している経営環境においてデジタル化をどう進めるのか、新たな歯科医療需要への対応をどうするのかなど、院長の経営の舵取りが重要になってくると言えるでしょう。

今回で私の担当は最終回となります。全6回にわたってお読みいただいた方々に感謝申し上げます(了)。