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嗚呼・・・治療費の未収・・・Vol1.未収発生の理由と未然防止策は?

嗚呼・・・治療費の未収・・・Vol1.未収発生の理由と未然防止策は?
嗚呼・・・治療費の未収・・・Vol1.未収発生の理由と未然防止策は?

Vol1.未収発生の理由と未然防止策は?

未収発生の理由は次が考えられます。

理由その1
「これぐらいなら迷惑をかけないだろう」と思われている。

一般的に医療関係者の方は社会的地位も高く、収入も多いと考えられています。
そのため払わない患者さんのなかには、「これくらい払わなくても、迷惑にならないだろう。」と甘く考えてしまう人もいるようです。
これは筆者が回収にあたって、実際に滞納患者と対峙するなかで、強く感じる印象です。
そういった考え方をしている人がいるということを、歯科クリニックを経営していくうえでは、理解されておくとよいでしょう。

理由その2
お金がない

歯科クリニックには様々な歯の問題を抱えた患者さんが来院されるわけですが、そもそもお金がないけれども、耐えかねて来院してしまう人もいます。
歯科クリニック側としても道義的な理由等から断りにくい事情もあります。

理由その3
対応に不満がある

滞納患者が支払いを行わない理由の一つとして、治療の結果やその他の歯科クリニック側の対応に不満があるということもあります。
こうした場合、滞納患者側も感情的になり、まったく支払いの話にならないということもあります。

未然に防ぐには?

(1)誓約書をとる
治療前から、「支払えないんですが・・・。」と断りをいれて、治療を受ける律儀な滞納者は少ないようです。
実際には支払いの段階になって、「実は・・・」と言って支払えない旨を伝えてきたり、ひどい場合にはコソッと帰ってしまう人もいるようです。
支払えない旨を患者さんが申し出てきた場合には、まず支払の約束を取り付けることを徹底しましょう。
その際には「次の来院時に」ではなく、「何月何日までに」というように具体的に日付を設定するようにします。
もし、その日付が1箇月を超えるような場合には、しっかり支払誓約書を取り付けましょう。

(2)滞納者の情報共有をする
既に滞納をした患者さんが、支払いを行わないまま来院するということもあります。
その場合、病院側での情報共有をしていないと滞納しているにも関わらず、繰り返し治療を受けて、滞納額が重なっていくということもあるようです。
これを防ぐためには、滞納者の情報をクリニック内で共有して、滞納の有無がわかるようにしておきます。


次回は「Vol2.いざ、回収。その方法とは?」についてお伝えします。

著者北詰健太郎

司法書士法人F&Partners
司法書士

京都、大阪を中心とした近畿一円と、東京、シンガポールなど幅広い拠点を持つ司法書士法人。
17名の司法書士と7つのグループ(社会保険労務士事務所、行政書士法人、株式会社人事など)総勢73名で、日常の問題から経営や労務の課題、法人設立や事業継承まで幅広く対応している。

司法書士法人F&Partners ホームページ
http://www.mo-tax.com/

北詰健太郎

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