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歯科医院における新人スタッフの教育プログラムのつくりかた

歯科医院における新人スタッフの教育プログラムのつくりかた
歯科医院における新人スタッフの教育プログラムのつくりかた
こんにちは。現場志向型人事コンサルタントの大橋高広です。今回は、歯科医院における新人スタッフの教育プログラムのつくりかたについてお伝えさせていただきます。

◆新人スタッフ受け入れ前に確認したいこと

まず、新人スタッフの受け入れ準備ができているか確認しましょう。新人スタッフの採用が決まった時、やってもらう仕事や採用した背景など新人スタッフに関する情報を、既存スタッフへ伝えていますか?初日に新人スタッフがスムーズにOJTを受けることができ、既存スタッフとの良好な関係を築くためにも、情報共有は重要です。また、それだけではなく、制服やロッカー・シューズ・名札などのハード面を不備なく揃えておくことは、医院と新人スタッフ間の信頼関係を築くうえで重要です。

◆教育プログラムのつくりかた

教育プログラムをつくるうえで必ず考えていただきたいことは、「ゴールを決める」ということです。1か月後・2か月後・3か月後、それぞれ「どういった業務を」「どのレベルまで」習得できれば合格なのかを明確に示します。教育プログラムは、習得項目を一覧にし、リストとして新人に渡せると、本人はもちろんですが、OJTを担当する上司にとってもわかりやすいツールとして使えます。 注意しなければいけないことは、習得項目を書き出していく時、「後で振り返りができるような書き方にする」ということです。たとえば、「コピーをとることができる」という項目では、「間違えずにコピーできれば合格」と考える人もいれば「端が切れていたり角が揃ってないと不合格」と考える人もいて、合格基準が非常に曖昧です。この場合、「コピーを取るなどの小さい仕事ひとつでも、端が切れていないか、角が揃っているか等の配慮をしており、相手が見た時に綺麗かどうかを意識している」といった具体的な内容にすると、OJT上司にとっても新人スタッフにとってもわかりやすいのです。振り返りの時に、項目を見て「できた」「できなかった」が判断できるようにつくることがポイントです。

◆OJT上司が教育しやすい環境をつくることも大事!

私は、OJTとは「教えない、じゃまくさい、テキトーにやれ」の略だとお話しすることがありますが、一方で、本当に、既存スタッフが自分の業務で手一杯になっていて、教えることができないという状況もあるでしょう。そこで、新人スタッフの教育期間中は、OJT上司になるスタッフの業務を減らし他スタッフへ分担させる、あるいは、新人教育により早出や残業が発生するのであれば、きちんとその分の残業代を支給するという工夫をして、新人教育がやりやすい環境をつくってあげることも大切です。 いかがだったでしょうか。 教育プログラム一覧をつくるというと大変な手間に聞こえるかもしれませんが、一度つくれば新人スタッフが入るたびに使えます。なにより、明確な育成プログラムがあることで、新人スタッフは安心して働くことができ、OJT上司にとっても教えることが明確になり、場当たり的な教育からの脱却につなげることができます。

著者大橋高広

株式会社NCコンサルティング
代表取締役社長

1982年生まれ。 大阪府出身。 人事評価制度、管理職育成、職場改善の専門家。 大阪商工会議所人事労務サポート推進パートナー、八尾市や守口市、門真市、和泉市などの商工会議所専門相談員。 同志社大学を卒業後、大手通信系企業にて歓楽街での飛び込み営業を経て、経済団体に入職し中小企業の経営支援に従事する。 その際、橋下徹氏による府政改革を経験。 その後、中堅製造業で総務経理を担当する傍ら、父から息子への事業承継を推進。 2015年、NCコンサルティングを設立。

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大橋高広

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