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Smile Person 阿部田暁子 先生

Smile Person 阿部田暁子 先生
Smile Person 阿部田暁子 先生

あなたの今が、未来につながっています。

歯科衛生士になってからが本当の勉強。失敗をおそれないで、患者さんと向き合うこと。その経験があればあるほど、先の自分につながっていくのがこの仕事の素晴らしさ。歯科衛生士という生き方を選んだ阿部田先生は、そんな思いを込めてお話をしてくださいました。

自分の一生を支えてくれる仕事を!お母さんの言葉がきっかけ

将来はアニメの声優さん…そんな娘の気持ちを認めながらも、「でもね、食べていける人はひと握り。できれば資格を持ちなさい」とアドバイスをくれたお母さんのすすめで、国家資格を持つ歯科衛生士の存在を知った阿部田先生。心が決まり、やるなら大都会にある病院付属の衛生士学校で学びたい、と日本歯科大学附属歯科専門学校(当時)に進学。ある日、同じ部活の歯学部の学生から、麻酔科での授業があると聞き、こっそり自分の授業を抜け出して参加。すると一人ずつ実習することになり大ピンチ。部外者であることがバレてしまい怒られる…と思いきや、助教授から面白い奴だと気に入られ、その後一生懸命学んだことが認められ、卒業後大学病院の麻酔科に勤務することになります。「私みたいに麻酔科に残る歯科衛生士ってめずらしい。看護師でもないので、ちょっと中途半端な存在(笑)」でもそこにいたおかげで、この後にすごい出会いが訪れます。

インプラントが初めて日本に!その歴史的幕開けに立ち会えた

1987年、スウェーデンからオーラルインプラントという新しい技術が紹介され、日本で初めてのブローネマルク先生らによる手術が行われることになりました。当時は全身麻酔のもとに手術が行われるため、麻酔科にいる阿部田先生が日本人の歯科衛生士として初めてオペに立ち会うことに。「すごい歴史的瞬間に立ち会っている驚きと感動でいっぱいでした」と振り返ります。その後、阿部田先生はスウェーデンの大学にあるブローネマルククリニックに何度か足を運び、ナースから直伝でアシスタントワークを学びました。日本語の参考書もマニュアルもないため辞書を引いて翻訳し、自分の経験も加えて本にし、インプラント治療における歯科衛生士の大切な役割を広める一翼を担います。 今年、阿部田先生は新たに日本歯科麻酔学会認定歯科衛生士を取得。超高齢社会を迎え、インプラント手術を受ける患者さんも高齢化しています。全身疾患患者が手術を受ける際のリスクを知り、ドクターと共にその全身的な変化に気づいて対処ができる歯科衛生士は、チーム医療に益々欠かせない存在となります。それを広く伝えるためにも取得されたのだとか。こっそり麻酔科の授業にもぐりこんだあの日は、今の阿部田先生へとしっかりつながっています。

日本でインプラント導入の指導にあたったドクターとブローネマルククリニックで再会

阿部田先生の主なお仕事

勤務先の歯科衛生士やスタッフと
1.歯科衛生士としての勤務 インプラント専門歯科医院において メインテナンス、オペを担当
2017モリタ友の会セミナー
2.セミナー講師 各種インプラントアシスタント セミナー講師、 各種学会などで発表活動
歯科衛生士ベーシックスタンダード「インプラント」(医歯薬出版株式会社)2015年
3.執筆活動 歯科衛生士に向けた インプラント専門著書を編集共著

教科書どおりの言葉よりあなたの言葉がいちばん伝わる

患者さんが言うことを聞いてくれない…と思うことはありませんか。同じことを話しても、AさんはわかってくれたけどBさんには伝わらなかった…そんな経験ありませんか。「患者さんが悪い?違いますよね。患者さんの立場になって考えて伝えていますか?教科書に書いてあることをそのまま言っても、何も伝わりません。もう少し患者さんに近づいて、共感できるよう伝えてあげて欲しいんです」。 阿部田先生は、子育てなどご自身のいろいろな経験のおかげで、患者さんと共感することの大切さがわかるようになったと言います。例えばぐずって泣いている赤ちゃんにお菓子や清涼飲料水を与えてしまうお母さんに、以前なら「お砂糖が入っているものは与えないでくださいね」と言っていました。でも忙しいお母さんは、泣いている赤ちゃんを泣き止ませるのに、手っ取り早いからと、ついついあげてしまう。これは自分の経験でわかったこと。だから今なら「あげちゃいますよねぇ。私もそうでした。でもやはりお砂糖が多いので、これはお水にかえてみましょうか」とアドバイス。経験を踏まえた話だからこそ、患者さんも聞く耳を持ち共感してくださいます。 でもこうなるには、様々な経験を積み重ねていく必要があるので、今すぐに…とはいかないかもしれません。阿部田先生は「少なくとも教科書どおりじゃなく、自分の言葉で話すようにしてください。まずは患者さんに近づくことが大切ですから」とおっしゃいます。さらに「続ければ続けるほど今までの経験を生かせるのがこの仕事。どんどんいろんな患者さんと共感できるようになりますから、続けてきて良かったって思うはず…」。阿部田先生のように、あなたの今が未来にきっとつながっていきます。
アニソン大好き!な私に仲間が歌の衣装を手づくり 歌っている動画を投稿するサイトを通して、仲間がどんどん増えました。声優になりたかった私らしく、好きなジャンルはアニメソング。写真は仲間の一人が私のためにつくってくれた衣装。これを着てミニライブ!が夢です(笑)。
雪の日も雨の日も通って手にしたスイミングの皆勤賞 運動不足と膝の痛みの解消のため、一念発起して水中ウォーキングをやり始めたところ、見事にハマりました!この冬は寒い日が続きましたが、雪の日も毎週欠かさず通ったのでスクールから皆勤賞をいただきました。\(^o^)/

著者阿部田 暁子

公益社団法人
日本口腔インプラント学会認定
インプラント専門歯科衛生士
一般社団法人 日本歯科麻酔学会 認定歯科衛生士

略歴
1985年
日本歯科大学附属歯科専門学校卒業
(現日本歯科大学東京短期大学)同大学麻酔科勤務
1988年
スウェーデン イエテボリ大学 ブローネマルククリニックにてナースコース受講
サティフィケート取得
2005年
アシスタントワークセミナー講師、ドイツ海外研修を経てSPIインプラントアシスタントセミナー開始
2007年
スウェーデンハルムスタッドにて感染管理講習受講
日本医療機器学会 第2種滅菌技士取得
現在
開業医、総合病院口腔外科、など臨床現場にて勤務を経てインプラント専門歯科医院にて、メインテナンス、オペを担当
各種インプラントアシスタントセミナー講師 各種学会などで発表活動
共著
  • 「インプラント治療のためのアシスタントワークとメインテナンス」
    (クインテッセンス出版 2005年)
  • 「インプラント治療における成功への法則とリカバリー」
    (第一歯科出版 2007年)
  • 「歯科衛生士ベーシック スタンダードインプラント
    (医歯薬出版 2015年)
阿部田 暁子

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