『【前編】院内でのコミュニケーションはできている?歯科医院のリアル』では、若手女性歯科医師の飲みニケーションに対する意見や、メンターとのコミュニケーションのリアルついて迫りました。
後編では、『情報を得る場所』や『スタッフとのコミュニケーション』について迫ります。
情報を得る場所とは
インタビュアー
前編では、先生の悩み事を相談できる場所についてお聞かせいただきました。後半では、情報交換をどのように行っているかについてお聞かせいただければと思います。
現在勤務されいる歯科医院で、勉強会などはありますでしょうか?
若手女性歯科医師
今のところはないです。情報を得る手段は上司や先輩から手技などを教えていただくか、自分で文献などを見て調べることだと思います。
インタビュアー
(勉強会がないと情報をアップデートできる機会も少ないように思います。)
学会やスタディグループで情報交換が可能なことをご存じでしょうか?
若手女性歯科医師
あまり知らないです。若い世代で学会に所属しているとあまり聞かないため、情報が少ないこともあり、学会に入るかは検討中です。
インタビュアー
情報交換ができる機会が豊富であれば、学会に入りたいと思われますでしょうか?
若手女性歯科医師
入りたいと思います。歯科医院では情報が少なく感じているため、情報収集ができる場所を確保するために必要だと思います。やはり情報を得ることは大切ですので。
インタビュアー
普段の情報交換はどのように行っているかについて、お聞かせいただけますでしょうか?
若手女性歯科医師
情報交換を行う機会があまりありません。他の歯科医院で勤めている先生がどうのように情報を得ているのか聞きたいと思うこともあります。
会食ができなくなってきていることもあり、情報交換を行う機会も少なくなっていると思っています。
インタビュアー
会食などオフラインで情報交換が難しくなってきているため、情報を得る場所に困る方も多いと思います。
SNSで普段行っている治療の経験談や、歯科に関する豆知識などを発信されている方もいらっしゃいますが、先生は普段、SNSを活用されていますでしょうか?
若手女性歯科医師
SNSを利用はしていますが、仕事のことを発信することはあまりないです。
あくまで、趣味の範囲で利用しています。
インタビュアー
(情報交換を行うことで、知識がアップデートされ視野も広がると思います。
しかし、飲みニケーションも減ってきている現代では情報を得る手段が問われます。
Z世代の若い世代は情報をSNSを通して得ていますが、先生はSNSは趣味の範囲内で仕事のことでの利用はしないという意見を聞くことができました。)
普段のコミュニケーション
インタビュアー
普段のコミュニケーションについてご質問させていただければと思います。
勤務先では普段、どのような時にコミュニケーションを行っていますでしょうか?
若手女性歯科医師
基本的には診療の合間などに行っています。業務外ではあまり話さないことが多いです。
インタビュアー
どのような内容を話されているのか、教えていただけますでしょうか?
若手女性歯科医師
話した内容を覚えていないくらいの他愛もない雑談が多いです。
院長の愚痴をスタッフと話すこともあります。
仕事をしていると理不尽だと感じることも言われることもあるため、愚痴を吐き出さずにはいられないですね。
インタビュアー
先生にお話を伺っていると、スタッフ間がすごく仲よさそうに感じました。
業務の中でコミュニケーションを円滑にする工夫などがありますでしょうか?
若手女性歯科医師
とりあえず、『聞き役になって共感しておくこと』です。
女性スタッフの方が多いため、反論すると揉め事が起きてしまうこともあると思っています。
患者さんにとってデメリットになることについては、議論が必要だと思いますが、職場の雰囲気を良好にするために基本的には聞き役になっています。
インタビュアー
(女性スタッフが多くなってしまう歯科医院では揉め事も多くなる可能性があると聞きます。
職場環境を良好にすることで、患者さんも来院しやすい環境になると思います。
聞き役に徹することでコミュニケーションを円滑にできるという先生の工夫を聞かせていただきました。)
職場の上司や同僚、歯科衛生士にどのようなコミュニケーションを取ってほしいと思われますでしょうか?
若手女性歯科医師
欧米のようなコミュニケーションができればと思います。
立場関係なく積極的に声をかけて欲しいです。気を遣われると仕事もやりにくいと感じるため、分け隔てなく話せる環境が望ましいです。
インタビュアー
気を遣わずに話せる環境だと意見も言いやすいですね。
そのような環境を目指していくうえで、今後、勤務先でどんなコミュニケーションを重視すべきだとお考えでしょうか?
若手女性歯科医師
風通しの良いコミュニケーションを重視したいです。
フラットな関係性と距離感を大切にしていきたいと思います。
インタビュアー
(欧米のようなコミュニケーション、フラットな関係性と距離感を大切にしたいという先生の意見は印象的でした。
歯科医院はスタッフが少ない分、人間関係を良好にしたいという思いが表されているように思いました。)
今回は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。
まとめ
歯科医院では従業員の人数が少ないため、人間関係の良し悪しが顕著です。
インタビューで語っていただいたように、『フラットな関係性と距離感』が大切だと思います。
理想のコミュニケーションの形で『欧米のようなコミュニケーション』と語っていただいたことが印象的でした。
前編・後編を通して、歯科医院でのコミュニケーションや院外の方との情報共有はどうしているのかについて、歯科医院で働く歯科医師のリアルについて迫りました。