電動歯ブラシは、上手く活用することで効率よくプラークを取り除くことができ、毎日の歯磨きを楽にしてくれるアイテムです。
多数のメーカーからさまざまな電動歯ブラシが販売されているため、どれを選ぶべきかお悩みの歯科医師・衛生士の方も多いのではないでしょうか。
今回は、日本臨床歯周病学会の認定歯科衛生士である有村知子衛生士をお迎えし、おすすめの電動歯ブラシについて紹介していただきます。
歯科医院で人気の電動歯ブラシ『ソニッケアー』とは?
インタビュアー
「本日は、おすすめの電動歯ブラシについて、現役歯科衛生士である有村知子衛生士に詳しく伺っていきたいと思います。」
有村知子衛生士
「よろしくお願いします。」
インタビュアー
「早速ですが、有村さんおすすめの電動歯ブラシを教えていただけますか?」
有村知子衛生士
「はい。私がおすすめするのは、歯科医療関係者の中でも評判のいい『ソニッケアー』です!」
インタビュアー
「4種類のハンドルと8種類の替ブラシを組み合わせて、患者さんに合わせた電動歯ブラシを提案できるんですね!」
有村知子衛生士
「そうです。上手く歯磨きできない高齢者の方や、ブラケット矯正をされている患者さんなど、さまざまな治療状況や口腔内状況に合わせることができるんです。」
インタビュアー
「ソニッケアーを使い始めたきっかけは何ですか?」
有村知子衛生士
「院長がずっとソニッケアーを使ってましたので、その影響もあり私も使い始めたんです。いい製品だと思い、そこからのお付き合いです。
最初のソニッケアーは磁石でグルグル回すタイプでしたが、その頃から知っています。」
そもそも電動歯ブラシをどのように薦めているのか
インタビュアー
「電動歯ブラシを使ったことがなくてこれから使うことを考えている方、使ったことがある・今も使っている方に対して、それぞれどう説明されていますか?」
有村知子衛生士
「使ったことがない方にとっては、何もわからない状態ですよね。
まずは電動ブラシ自体の使い方やメリットを丁寧に教えてあげることで、素直に受け止めてもらえることが多いです。」
インタビュアー
「使ったことがある方には?」
有村知子衛生士
「なんとなく使っておられる患者さんが多くて、今お使いの電動ブラシのタイプをお尋ねしても、その電動ブラシが超音波ブラシなのか音波ブラシなのか、それさえもご存じない方がいらっしゃるんですよね。
そのような場合は来院時に持参してもらい、正しい電動歯ブラシの使い方を指導した上で、音波歯ブラシであるソニッケアーの長所をお話して、“もし次に買われるんでしたら、この製品がいいですよ”とお薦めしています。」
患者さんごとにテーラーメイド可能な『ソニッケアー』
インタビュアー
「有村さんが思うソニッケアーの良さとは、どんなところでしょう?」
有村知子衛生士
「先ほども述べたように、患者さんの口腔状況に合わせて提案できる、テーラーメイド可能なところですね。」
インタビュアー
「替ブラシ、ハンドル共にラインナップが豊富ですよね!」
インタビュアー
「替ブラシが8種類あって、それぞれの患者さんに合わせて選んでいくって、他の歯科医院さんに聞くと“とても覚えられない”と伺うこともあるんですけど…有村さん的にはどうですか?」
有村知子衛生士
「まずは自分でも使ってみるのが一番だと思います。
そうしたら自分で判断出来るから、まずは患者さんの口腔内を診て判断しておすすめしています。」
インタビュアー
「患者さんごとに、ブラシの硬さや歯肉にあたった時の感じ方は様々だと思うので、その点難しそうですよね。」
有村知子衛生士
「そうですね、やはりご本人が試してみないとわからない部分もあるので、必ず“どうでした?”というのをヒアリングして、その後の方向性を一緒に決めるようにしてます。」
インタビュアー
「具体的にどんな感じでされてるんですか?」
有村知子衛生士
「歯肉の薄い患者さんも中にはいらっしゃるので、最初にセンシティブ(やわらかめの替ブラシ)を薦めていて、次回のブラシ交換時にホワイトプラス(プラーク・着色除去率の高い硬めの替ブラシ)をご提案したりしてます。」
有村知子衛生士
「振動がしっかりしていて弾力があるので、歯肉が弱い方とか薄い方は痛いみたいなんですよね。
特にデリケートな方は、毛先が一番やわらかいセンシティブを最初に使ってもらうことが多いです。」
インタビュアー
「有村さんはどの替ブラシがお気に入りなんですか?」
有村知子衛生士
「センシティブがお気に入りで、個人的にもずっと使っています。
患者さんからはホワイトプラスも人気ですけど、歯肉のデリケートな方はセンシティブが使いやすいようです。」
患者さんへの電動歯ブラシ『ソニッケアー』の薦め方
インタビュアー
「ソニッケアーは電動歯ブラシの中でも結構高価ですよね。どのように患者さんにおすすめされてますか?」
有村知子衛生士
「患者さんは値段で選んでしまいがちですが、当院ではソニッケアーならではの良い機能についてきちんとお伝えしています。」
インタビュアー
「例えばどんな機能があるんですか?」
有村知子衛生士
「今のソニッケアーでは振動の強弱を選ぶことができるので、お口の中の状態が悪かったら弱にすることが可能なんです。
はじめて電動歯ブラシ使う方は、どのくらいの強さで磨けば良いのかわからないから、間違ってギューっと押さえてしまう方もおられますし、逆にそれが怖くてホワッと当ててしまう方もいます。
今の新しい機種には、過圧防止機能が付いているので、ブラッシング圧が強ければ機種によっては光や音で減圧を教えてくれます。
機能を伝えて体験してもらうことで、“へー!”と納得して気に入っていただける患者さんが多いですよ。」
インタビュアー
「機能面や使いやすさ以外には、どんなお話をされるのでしょうか?」
有村知子衛生士
ソニッケアーはお口の中の唾液も使いながら、振動によって細菌を不活性化して数を減らしてくれるので、炎症が起きにくなって、お口の中の老化を防ぐことが可能になることも伝えています。」
インタビュアー
「老化が進むとどうなるのですか?」
有村知子衛生士
「年齢とともに唾液の量が減ってくると細菌が増えて、歯周病のリスクも上がりますし、ドライマウスや口臭の原因にもなるんです。」
インタビュアー
「ソニッケアーで歯周病対策をすると同時に、口臭予防もできるんですね。」
有村知子衛生士
「歯磨きの仕上げに、舌の上にソニッケアーの舌ブラシを置いて汚れを叩き上げることで口臭の予防にもなりますし、ステインが付きにくくなるんですよね。
目に見えてハッキリ変わるわけではないんですけど、だんだん薄くなって付きにくくなってきてることが検診を通してもわかるんですよ。
そうすると歯に自然と透明感が出てきて、お口の中がとてもキレイになるということを患者さんには説明しています。」
日本臨床歯周病学会の認定歯科衛生士である有村さんのおすすめ電動歯ブラシ『ソニッケアー』。
替ブラシやハンドルを患者さんに合わせて組み合わせることが可能で、他の電動歯ブラシにはない機能を備えている点が魅力のアイテムです。
それぞれの口腔内状況に合わせた電動歯ブラシは、使いやすさはもちろんのこと、歯周病や口臭予防にも役立つことがわかりました。
記事の後編では、『ソニッケアー』をご購入された患者さんの反応や指導方法などについてインタビューしていきます。
▶︎現役歯科衛生士が「騙されたと思って使って!」と薦める電動歯ブラシとは?後編