成人の歯科治療は、スタディー・モデルを見ながら、どのような順番で進めればより効率的かを考え計画をたてる。 例えば、抜歯を優先し抜歯窩が治癒した後、義歯を装着したり、後方歯から修復を行う。 これは小児歯科領域でも同じだ。 しかし小児の場合、 ①どの様な順番で治療を行うと、小児がより協力的になるか? ②すでに泣いている小児であれば、どのようなに進めれば、より早く泣かなくなるか? を考慮する。 これが小児の診療計画である。 これは診療室に限ったことではない。 子ども園でも、検診を行うだけでなく、齲蝕の多い小児に対しては常に順番を考えてきた。さて齲蝕治療を主訴として4才児が来院した。今にも泣き出しそうな状態だ。 どの様な順番で治療を進めるれば、最後まで泣かずにすむだろうか?
1:上顎乳前歯の抜歯 2:右下DEの生活歯髄切断法・抜髄 3:左下DEの感染根管治療 4:TBIと保護者に対する説明 答:症状がなければ、4のTBIと保護者への説明である。 小児は不安なので、心に貯金をすることを考えるべきだ。 では、次回はどうだろう? まず1:上顎乳前歯は痛点が多いので、無痛的麻酔が難しい。 次に2:生活歯髄切断法や抜髄も、局所麻酔が必要だ。 そこで、筆者は3:感染根管治療からスタートしている。 なぜなら、歯髄死を起こしているから、無痛的操作が可能だ。 (注:あくまで筆者の考え方で、これがすべて正しいとは思っていない。)
著者岡崎 好秀
前 岡山大学病院 小児歯科講師
国立モンゴル医科大学 客員教授
略歴
- 1978年 愛知学院大学歯学部 卒業 大阪大学小児歯科 入局
- 1984年 岡山大学小児歯科 講師専門:小児歯科・障害児歯科・健康教育
- 日本小児歯科学会:指導医
- 日本障害者歯科学会:認定医 評議員
- 日本口腔衛生学会:認定医,他
歯科豆知識
「Dr.オカザキのまるごと歯学」では、様々な角度から、歯学についてお話しします。
人が噛む効果について、また動物と食物の関係、治療の組立て、食べることと命について。
知っているようで知らなかった、歯に関する目からウロコのコラムです!
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