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しくじり先生の小児歯科 その53 乳歯は根尖病巣?根分岐部病巣?

しくじり先生の小児歯科 その53 乳歯は根尖病巣?根分岐部病巣?
しくじり先生の小児歯科 その53 乳歯は根尖病巣?根分岐部病巣?
乳歯の根尖性歯周組織炎のデンタルX線フイルムがあれば捜していただきたい。
根を取り囲み大きな病巣が見られるだろう。
病巣が根分岐部まで及ぶものが高頻度にある。
じっくり見ると、根尖病巣より、根分岐部病巣が高頻度で見られる。


永久歯では、根分岐部に及ぶ病巣は予後が悪い。
同様に考えれば、乳歯でも予後が悪いはずである。
でも、どうして乳歯には根分岐部の病巣が多いのだろう?
 
少し考えていただきたい。
読者の考え(           )

まず、乳歯は、歯髄腔から分岐部にかけて側枝が多いはずだ。
後継永久歯の交換のため、吸収される運命を持つから当然だ。
実際、上顎乳臼歯の根分岐部への側枝は、約半数に見られる。


治療時に髄床底に血液残渣を残すと、死腔ができ分岐部病巣が拡大しやすい。
したがって髄床底の清掃を忘れてはならない。
すなわち「髄床底は、第4の根管」なのだ。

また歯根の歯胚側は、吸収され易いように側枝が多い。


しかも炎症があれば、急速に内部吸収が進む。
永久歯では、加齢と共に歯髄や根管が狭窄する。
そのため、永久歯の根管拡大は根尖孔まで開け、緊密に根充を行う必要がある。
では乳歯の根管拡大は、永久歯と同じ概念で行って良いのだろうか?
乳歯では根尖だけでなく、側枝に対する配慮も必要だ。
そう考えると、器械的な拡大にのみ頼ることは不可能に近い。
乳歯の根管治療は、根未完成の幼若永久歯を想定すると良いのだろう。

著者岡崎 好秀

前 岡山大学病院 小児歯科講師
国立モンゴル医科大学 客員教授

略歴
  • 1978年 愛知学院大学歯学部 卒業 大阪大学小児歯科 入局
  • 1984年 岡山大学小児歯科 講師専門:小児歯科・障害児歯科・健康教育
所属学会等
  • 日本小児歯科学会:指導医
  • 日本障害者歯科学会:認定医 評議員
  • 日本口腔衛生学会:認定医,他

歯科豆知識 「Dr.オカザキのまるごと歯学」では、様々な角度から、歯学についてお話しします。
人が噛む効果について、また動物と食物の関係、治療の組立て、食べることと命について。
知っているようで知らなかった、歯に関する目からウロコのコラムです!


岡崎 好秀

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