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スタッフに愛される歯科医院づくり第2回:院長の知らないスタッフルームの真実

スタッフに愛される歯科医院づくり第2回:院長の知らないスタッフルームの真実
スタッフに愛される歯科医院づくり第2回:院長の知らないスタッフルームの真実
歯科医院のスタッフルームは女性スタッフの更衣室を兼ねていることもあり、多くの男性院長には"秘密の花園"であることが多いです。スタッフにとっては医院の中でいちばんリラックスできる憩いの場といえるかもしれません。

弊社にスタッフ採用や定着率アップのご依頼をいただいた時、私たちはまず「お昼休みの1時間前あたりからお昼休み終了まで、一度医院に入らせていただけますか?」とうかがいます。診療時間もさることながら、このスタッフルームで過ごす時間こそが、医院のスタッフ定着に多大な影響を及ぼしているからです。まず、スタッフと院長は"スタッフルーム"をどのように捉えているのでしょうか?

【スタッフルームにまつわるスタッフの不満(よく聞く院長の想い)あるある】
・スタッフルームが狭い(スタッフが増えても、スタッフルームを広げることは物理的に無理)
・ロッカーが小さすぎる(スタッフルームが狭くて大きいロッカーは置けない)
・スタッフルームが汚い(自分たちで自主的に整理整頓・掃除もしてほしい)

さて、スタッフルームは誰のもので、何のためにあるのでしょうか?もちろん、医院によりさまざまな考えやスタイルがあると思いますので、スタッフルームの最適解をお伝えしたいわけではありません。ただ、スタッフが毎日を過ごしほっと一息できる場であるにもかかわらず、不必要なストレスを積み上げていないかということを考えていただきたいのです。

スタッフルームあるある、まだ続きます。
・昼休みでもスタッフルームで電話対応をしなくてはいけない
・先輩に話しかけられるので、スタッフルームでゆっくり休めない
・昼休みはスタッフルームで過ごすよう注意されたが、休憩中なのになぜ外出はダメなの?

スタッフルームと昼休みとは切り離して考えることはできませんので、休憩についての概念もしっかり考え、またそれを共有する必要性があります。昼休みが"自由時間"なのであれば、しっかり休めるような工夫が必要ですし、"勤務時間の一部"であれば、昼休み時間内の業務に関する調整給といった検討が必要でしょう。

それでは、スタッフルームや昼休みなどの「診療には直接関係がないけどスタッフにとっては重要なこと」を考えるとき、どのように整理すればよいのでしょうか?医院の理念や基本方針をもとにルールを決め、スタッフと共有することなどが大切です。近年は「スタッフの自主性に任せる」という院長先生も増え、やりがいをもちやすい医院も増えてきましたが、自主性に任せることと丸投げすることは少し違います。医院の理念や院長先生のお考えは、院長先生が思っているほどスタッフには伝わっていないことも、意外と多いものです。たとえば医院名について・診療時間について・院内レイアウトについて……どのような理念をもとに決定したのか、何度も何度も伝えていくことで理解が深まります。

院長先生はスタッフルームをつくったとき、家具や家電を買いそろえたとき、そこにどんな想いを込められましたか?もっともっと、さまざまなことをスタッフと語り合ってみてください。働きやすい環境づくりは、仕組みよりもっと前に「伝えよう・わかり合おうとする気持ち」から始まっているのです。

著者西依亜矢

株式会社DentalHygeia 代表取締役社長・歯科衛生士

略歴
  • 九州福祉医療専門学校(現・九州医療専門学校)歯科衛生士科卒業。福岡県の開業医に勤務後、医療法人季朋会王司病院歯科(山口県)にて、有病者・障がい者歯科や訪問歯科・ターミナルケア等を学ぶ。
  • その後異業種への転職(住宅営業)なども経て、おおた歯科クリニックの開業にチーフとして参加。同所属時に、結婚・出産・親の介護とライフステージを変化させながら、副院長就任・講師業開始・スタディグループ設立(DHスタディグループHygeia)とキャリアを重ねる。
  • 2018年、株式会社DentalHygeiaを設立。スタッフ教育やスタッフ採用・定着について、歯科衛生士目線でのサポートを中心に事業展開。現在は、臨床では乳幼児の口腔機能育成を中心にフリーランスとして臨床・講演活動を行う。「0歳からの健口長寿研究会」(増田純一会長、佐賀・マスダ小児矯正歯科院長)の設立メンバー。
西依亜矢

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