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【開業医歯科医師に聞いてみた】
コロナウイルス感染拡大による歯科医院営業への影響とは?

2020/9/22 歯科医院経営

コロナウイルスの日本国内感染拡大より約半年が経とうとしています。
日本では一旦収束しつつありましたが、再び感染者の増加も見られており、予断を許さない状況です。
医療機関の一つである歯科医院では、この半年間でさまざまな変化があったことと思います。

今回、関西で開院している歯科医院に訪問し、この半年間での営業への影響と感染対策について聞いてみました。

歯科医院における半年間の患者さんの動向

インタビュアー コロナ流行後の半年間で、歯科医院内でどのような変化があったのでしょうか? 院長 まず、患者さんの来院数について、この半年間で大きな変化がありました。 3月頃からコロナウイルス感染拡大により、一時不要不急の外出を避けるよう報道がありましたよね。 医療機関については、行政より引き続きコロナ対策を実施しつつ営業を継続するよう依頼がありましたが、不急の外出を避ける方が増え、歯科医院での患者さんは激減しました。 特に緊急事態宣言中の4〜5月頃は、例年の半数近い来院数でした。 緊急事態宣言後の6月には、宣言中に自粛されていた多くの患者さんが来院され、月間平均来院数より増加しました。 現在では、『ウィズコロナ』と言われ、あらゆる場所でコロナウイルス感染の危険性があることを前提に、新しい生活様式が確立されてきたかと感じています。 ここ3ヶ月は患者さんも例年通りに来院されています。

スタンダードプリコーションとコロナ独自の感染予防対策への取り組み

インタビュアー 感染拡大に伴い、従業員の意識や院内での取り組みに変化はありましたか? 院長 歯科医院では、唾液などの体液だけでなく、出血を伴う治療が多く、もともと院内感染にはとても敏感です。そういった患者さんや従業員を守るという点では、予防の意識に変化はありません。 ただ、従来のスタンダードプリコーション※に加え、他の医療機関と同様にコロナ独自の対策として、パーテーションの設置、診察チェアの消毒、従業員及び患者さんへの検温などさまざまな感染対策を行い、診療を行うようになりました。 ※スタンダードプリコーションとは、医療従事者と患者さんの双方の院内感染の危険性を減少させる予防策のこと。標準予防対策と言われるもので、患者の血液や体液、分泌物、傷のある粘膜や皮膚を、感染可能性がある物質とみなし対応する方法です。 予防策とは手洗いや感染防護服の装着(マスク、エプロンなど)のことですが、標準予防策の中ではシーン別でかなり細かく規定されています。 インタビュアー 歯科医院内でのエアロゾル感染の可能性を指摘している方もいらっしゃいますが、院長はどのようにお考えですか? 院長 エアロゾル感染について、歯科医院であれば、スタンダードプリコーションと同様に、日頃より気をつけて治療をしなければなりません。 もちろん感染の可能性があり対策をしなければなりませんが、全国何万軒もの歯科医院でエアロゾル感染を含むコロナウイルス感染が報告されていないことも事実です。 当院での対策としては、こまめに換気を行ったり、口腔外バキュームを設置するなど、空気を綺麗にすることにと努めています。

外出自粛の中でも歯科治療は必要

インタビュアー 患者さんに対し、不急の治療について通院を延期してもらう必要はあると思われますか? 院長 インプラントなどの定期的なメンテナンスが必要な治療やホワイトニングについても、通常の治療と同じく必要な診療ですので、通院を延期する必要はないと考えています。 歯科医院では感染予防対策をしっかりと実施していますので、行政からの自粛要請が出ない限り、患者さんの来院を延期したりお断りする必要はないのではないでしょうか。 ただし、患者さんの体調面が優れないとの相談を受けた場合は、延期も検討していただくのが安全だと思います。 インタビュアー 今後どのようにコロナと向き合い、歯科医院を運営していきますか? 院長 今まで通り変わらず、院内感染に気をつけながら診療をしていきたいと思います。 当院では、今回お話ししたように可能な限り予防策を講じ、診療を行っています。 歯科医院それぞれでコロナウイルスとの向き合い方を考えていただき、運営スタイルを決めていただければいいかと思います。

まとめ

この半年間で、歯科医院におけるコロナウイルスの対策方法や向き合い方は確立されてきたかと感じます。 院内感染については、コロナウイルスが感染拡大する以前よりしっかりと予防策を講じている歯科医院がほとんどです。 加えて、他の医療機関や店舗が講じているようなコロナ独自の対策も行うことがベストだと言えそうです。 患者さんに安心して歯科医院へ通院していただけるよう、院内環境の整備と感染予防対策の徹底していきましょう。 【関連】歯科医院の新型コロナウイルス院内感染の対策方法とは?環境づくりやポイントまとめ