「資格のない歯科助手が副院長になる!」 これ、皆さん想像できますか? 私が校長を務める日本歯科プロアシスタントスクール(通称:PAS)は、「歯科助手が副院長になる」を掲げ、8年前に開校しました。現在では東京・大阪で展開され、7期生までが卒業し8期がスタートしようとしています(現在はオンライン)。 副院長になった歯科助手がたくさんいます。副院長以外にも、チーフや責任者、院長の右腕としてなくてはならないかけがえのない人財となり、イキイキと輝き眩しいほどの歯科助手に成長しています。 もともと優秀な歯科助手だけを集めて、本スクールに入校させているわけではありません。むしろ反対に、失望感、焦燥感、コンプレックスが高く、明日にでも歯科医院を辞めたい。歯科助手なんてもうまっぴらごめん! そんなふうに感じている方との出逢いのほうが多いくらいです。院長先生やスタッフさんとの関係性の溝に大きな悩みを抱えたり、仕事の価値や意義を知らなかったり……。そう、知らないだけなんです。 苦手なんてこの世の中にはありません。苦手と感じるのは、今までの人生で知識と情報が足りなかっただけ。知らなかっただけ。 だから知識と情報を手にすることで、見違えるほど人は変わります。 人は育つ。人材は人財。これが私たちのモットーです。みんなみんな一人残らずダイヤモンドです。原石です。磨くことで、輝くのです。それをずっと実証してきているのがPASなのです。では、実際にPASでどのような育成をしているのかスクーリング内容を3点ご紹介します。 ①応援される人になる ②モノの見方とらえ方 ③診療以外のプロフェッショナルになる ①応援される人になる どうしたら応援される人になるか?それは人を応援する人です。与えることで与えられます。 PASで定めるプロアシスタント条項8か条の中に、(第4条)「歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士、に最良のステージを提供する。そのための技術、知識、人間力を身に着けること」があります。有資格者を存分に支え、そのステージを整え、相手を勝たせます。組織や院長、有資格者に喜んでいただけることが我が歓びにつながるプログラムを身に付けます。 ②モノの見方とらえ方 欠点は隠すものではなく、活かすもの。資格がないことを欠点と捉えたら隠したくなりますが、活かすものだととらえていきます。歯科助手は資格がないからこそ、自由にその翼を羽ばたかせることができるし、可能性や価値がまだまだたくさん眠っています。眠った可能性に日々気づけることは毎日が宝物を見つける歓びに満ち溢れているということです。これを視点変換といいますが、どのように視点変換するかが大切。すべての出来事が「肯定的意図」(すべてが良かった)に紐づけて視点変換する技術を学びます。 ③診療以外のプロになる 歯科助手には資格はありません。むしろチャンスです! だって、医療行為にとらわれることなく、自由に自分のもっている能力を開花すればいいのです。 気づかいができる人は、受付・ホスピタリティーのプロへ 人付き合いが得意な方は、コミュニケーターへ 数字が得意な方は経理や経営へ コツコツ事務仕事が好きな方は、事務長へ 聞き上手な方は、カウンセラーへ マーケティングや人材教育、WEB、リーダーシップなどもたいへんやりがいのある分野です。このようにたくさんの選択肢や道があり、その分野のプロフェッショナルになることで組織の役に立つことができます。自分の才能や能力に合うお仕事が探せるように、すべての分野の学びを取得しています。 さて、1月10日に発売された私の8年ぶりの新刊『生まれ変わっても歯科助手になりたい』(クインテッセンス出版刊)はPASの1年間の学びがぎゅっと1冊に詰まっています。お得過ぎる1冊です。 一言で言うと、歯科助手がプロフェッショナルに変貌を成す本。貴女の仕事観、歯科助手のとらえ方が大きく変わります。歯科でのお仕事が大好きになっちゃいます。院長先生にも、スタッフにもぜひ読んでいただきたい内容です。
TOP>コラム>生まれ変わっても歯科助手になりたい?!歯科で働く歓びがわかるために第2回:「生まれ変わっても歯科助手になりたい」の全体像と思い
著者澤泉仲美子
株式会社オフィスウエーブ代表取締役
- 一般社団法人日本歯科人財開発アカデミー代表理事。
- PAS(日本歯科プロアシスタントスクール)校長。
- 院長塾主宰。
- パーソナルコーチ(国際コーチ連盟〔ICF〕認定プログラム修了)。
- 全米NLP協会認定NLPマスター。
- 現在、約3.000名を超えるデンタルスタッフへ、心の在り方、ホスピタリティー、コミュニケーションを指導。
- 全国に現役歯科スタッフによる認定講師が46名在籍している。