歯科医院の求人において重要なコンピテンシーとは
こんにちは。
人事コンサルタントの大橋高広と申します。
前回は、求める人物像の設定に重要な「成長期待」についてお伝えさせていただきましたが、今回は求める人物像の設定に重要な5つの項目のうち、最後となる「コンピテンシー」について、お伝えさせていただきます。
コンピテンシーとは、ハーバード大学のマクレランド教授が提唱する人材活用に関する手法のことで、日本語に直しますと、高業績者に共通する行動特性となります。
これは、どういったことかといいますと、たとえば、あなたの医院に治療技術の高い優秀な歯科医師が2名いるとします。
彼らの行動を日々観察していると、挨拶はしないし、人の話を聞きません。
つまり、コミュニケーション能力があまり高くありません。
このような場合において、自院では、コミュニケーション能力があまり高くない方が歯科医師としての技能に秀でていると考えられるということになります。
これがコンピテンシーです。
コンピテンシーは、あくまで自院ではどうかということにフォーカスするため、一般常識にとらわれて判断するものではないということに注意してください。
採用活動の際に気を付けていただきたいのが、上記のような状態であるにもかかわらず、求人広告の際に、「明るく元気でコミュニケーションが得意な方」などと謳ったり、採用面接の際に、挨拶をしない求職者を、挨拶をしていないというだけで不採用にしたりしていないかということです。
一般的に挨拶をしないことは良くないことですが、合う人材という視点で考えれば、いきなり不採用ということにはならないのです。
以上が、求める人物像を設定する際に重要な「コンピテンシー」になります。
これまでにお伝えさせていただきました「能力」「業務」「役割」「成長期待」に加えて、今回お伝えさせていただきました「コンピテンシー」の5項目を設定していただければ、自院の求める人物像が明確になります。
いくら時間とお金をかけて、採用し育成しても、辞めてしまっては意味がありません。
ぜひ、この機会にみなさまの医院における「求める人物像」を設定してみてください。
そして、その際にはぜひ自院のスタッフとコミュニケーションをとって、考えてみてください。
それでは、次回は、「集患と同じく、求人もマーケティングが重要である」ということについて、お伝えさせていただきます。
次回もどうぞよろしくお願いいたします。