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コラム

口腔機能発達不全症 その11 習慣性口呼吸の原因を考える

口腔機能発達不全症 その11 習慣性口呼吸の原因を考える
口腔機能発達不全症 その11 習慣性口呼吸の原因を考える
某幼稚園で歯科衛生士がエプロンシアターを行っていた。
それを見ている子ども達の様子を順番に撮影した。
しっかり口を閉じて聞いているのは、13名中たった2名であった。
残りの10名は口が開き、1名は下顎が後退している。



この現状を見て、子どもの将来が心配になるのは、筆者ばかりではないだろう。
もちろん、歯科衛生士の話が上手で聞き入っているかもしれないが・・。


さて、筆者の調査でも、"常に口が開いている"保育園児(3~5歳 約1200名 担当保育士による判断)の割合は約30%にも達していた。



口が開く原因は、多くの要素が考えられる。
耳鼻咽喉科領域では、アレルギー性鼻炎などによる口呼吸は、"鼻呼吸障害"と呼んでいる。



もちろん、口呼吸が原因で鼻呼吸障害を引き起こす可能性もあるが、ここでは除外する。
これら"鼻呼吸障害"による口呼吸は、口腔機能発達不全症とは異なる範疇に入る。
現在、歯科領域で問題となっているのは、口腔機能発達不全症による習慣性口呼吸である。
しかし、習慣性口呼吸は、単一の原因により起こるものではない。
そこで、その原因を分類し、それぞれに合った対処法が求められる。


そんなことを考え、筆者なりに大きく5つの原因に分けてみた。


主な習慣性口呼吸の原因
A:硬組織に原因があるもの
 1:歯・歯列の問題 2:顎骨の問題
B:軟組織に原因があるもの
 3:口輪筋など顔面表情筋の問題 4:舌とその周囲筋の問題
C:その他
 5:姿勢などの問題




これらの要因が、複雑に絡み合っていると考えられる。


それぞれの原因について考えてみよう。
まず硬組織に原因があるもの


1:指しゃぶり・おしゃぶりによる口呼吸



指しゃぶり等により上顎乳前歯の唇側傾斜の問題で、口唇閉鎖不全となり習慣性口呼吸となる。


2:下顎骨・舌そのものが重力に負けて惹起される口呼吸。
低緊張の脳性麻痺児やダウン症児は、筋肉の低緊張の問題で重力に負け閉口できず習慣性口呼吸となる。




これら硬組織の問題は,これまで学んできた原因である。
では、軟組織ではどうだろう?


続く

著者岡崎 好秀

前 岡山大学病院 小児歯科講師
国立モンゴル医科大学 客員教授

略歴
  • 1978年 愛知学院大学歯学部 卒業 大阪大学小児歯科 入局
  • 1984年 岡山大学小児歯科 講師専門:小児歯科・障害児歯科・健康教育
所属学会等
  • 日本小児歯科学会:指導医
  • 日本障害者歯科学会:認定医 評議員
  • 日本口腔衛生学会:認定医,他

歯科豆知識 「Dr.オカザキのまるごと歯学」では、様々な角度から、歯学についてお話しします。
人が噛む効果について、また動物と食物の関係、治療の組立て、食べることと命について。
知っているようで知らなかった、歯に関する目からウロコのコラムです!


岡崎 好秀

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