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“口遊び”を行うと・・

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口腔機能発達不全症 その15
“口遊び”を行うと・・

口腔機能発達不全症 その15<br>“口遊び”を行うと・・
口腔機能発達不全症 その15
“口遊び”を行うと・・
日本の"お口ぽかん"の有病率は30.7%(3歳~12歳)にも達し、自然の改善が期待され難いといわれる。



https://www.niigata-u.ac.jp/wp-content/uploads/2021/02/rs210217.pdf

これら口腔機能発達不全症の原因は、"食物の軟食化"や"飲み物での流し込み食べ"などが考えられるが、見逃してはいけないのが"口遊び"だ。
かつては、子どもが"紙風船"、"シャボン玉"、"風車"、"吹き戻し"、"口笛"等で遊ぶ様子を見かけた。"あっかんべ~"、"べろべろば~"もその一つであった。

毎日の遊びの中から、自然に口腔機能を高めてきたのだろう。

しかし最近、口遊びをする子どもを見かけない。
どうして、これらの遊びが減ったのだろう。
考えられる理由をあげてみた。

*"ゴム風船の誤嚥事故"(紙風船なら飲み込まないと思うのだが)、
*"シャボン玉液の誤飲"(少しでも飲み込むと苦いので、二度と飲み込まないと思うのが)、などの"安全に対する過度の警戒"。
*"汚い"、"汚れる"からといった"行き過ぎた清潔志向"。
*"あっかんべ~"、"口笛"、"風船ガム"などは"行儀が悪い"という理由から"子どもらしい遊びの排除"。
*"ラッパ"など狭い居住空間などによる"騒音の排除"。
*"各家族化"による祖父母など口遊びの"伝承者の不在"。
*"草笛"など"自然の喪失"による機会の減少
*"テレビゲーム"などによる"室内遊びの増加"と"遊びの変化"



これらの多くは、子どもを取り巻く環境の変化といえる。

数年前、保育園で"口笛を吹ける小児"の割合について調べた。
その結果、約80%が"吹けない"と回答していた。



これも"行儀が悪い"等の理由からだろう。
歯科関係者は、口腔機能発達不全症の改善のために、"口遊び"を推奨する必要があるように思う。

では、"口遊び"により口腔機能が高まるのだろうか?
そこで15年前、兵庫県の小児歯科医 徳永順一郎先生は、某幼稚園の年長児に対し、"風船ガムを膨らまそう大会"(レッツチューイング)を月2回実施された。



当初、"できない子"は62.5%、"もう少し"10.4%"、"できる"20.8%"、大きなのができる"6.3%であった。



しかし、毎月行っていると、1年後には・・・・。


(続く)

著者岡崎 好秀

前 岡山大学病院 小児歯科講師
国立モンゴル医科大学 客員教授

略歴
  • 1978年 愛知学院大学歯学部 卒業 大阪大学小児歯科 入局
  • 1984年 岡山大学小児歯科 講師専門:小児歯科・障害児歯科・健康教育
所属学会等
  • 日本小児歯科学会:指導医
  • 日本障害者歯科学会:認定医 評議員
  • 日本口腔衛生学会:認定医,他

歯科豆知識
「Dr.オカザキのまるごと歯学」では、様々な角度から、歯学についてお話しします。
人が噛む効果について、また動物と食物の関係、治療の組立て、食べることと命について。
知っているようで知らなかった、歯に関する目からウロコのコラムです!


岡崎 好秀

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