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今だからこその感染管理 第3回
ハンドピースを長持ちさせるお手入れ法 その1

2018/7/2 デンタル〇〇デザイン

皆様こんにちは、柏井伸子です。

前回は適切な洗剤を選択し、ハンドピース(以下HP)を適切に処理するためのイントロダクションをお伝えしましたが、今回は実際に使用済みのHPの処理方法について考えていきます。

復習になりますが、事前のチェックポイントとしては、
①内部洗浄の可否(ウオッシャブルマーク:WMの有無)の確認
②超音波洗浄は不可
という点です。

用意するものは、タンパク質分解酵素入り洗剤・歯ブラシ・歯間ブラシ・ペーパータオル・エアー缶(キーボードのほこり取りなどで使用されるもの)・厚手のグローブやマスクやゴーグルなどの個人防護具です。


WMの有無に関わらず、全体の作業の流れとしては、「①洗浄、②乾燥、③注油、④油切り、⑤包装、⑥滅菌、⑦保管」となりますが、消毒コーナーでの処理の前に、チェアサイドでの対処も重要です。

医療用具に付着する汚染物には多量の水分が含まれていますが、汚染発生から時間の経過とともに水分が蒸発し、器具に固着して落としにくくなってしまいます。

治療中もしくは片づけの際にチェアサイドでアルコールなどの消毒薬ではなく水道水やRO水で湿らせたティッシュペーパーやガーゼ等で大まかな汚れを拭き取っておくことで、消毒コーナーで容易に洗浄することができます。

RO水とは、水道水を超微細孔のフィルター(Reverse Osmosis逆浸透膜)でろ過した水です。

また、注油後のオイル切りは余剰オイルの逆流によるモーターのオイル焼けを防ぐためにも重要です。

HPをユニット本体に接続しヘッドを下向きにして1分間ほど回転させます。


では、実際にWMの有無による処理方法を考えてみましょう。

まずはWMがついていないHPの処理についてです。

これは内部に水分を浸透させることができないということですので、洗剤の中に浸漬することはできません。

つまり外側だけを洗うので、計量し希釈した洗剤を歯ブラシにつけて外側を洗い、バーやポイントが入る先端の穴は洗剤をつけた歯間ブラシを出し入れします。

洗浄後は流水で洗剤成分をすすぎ、ペーパータオルやエアーで乾燥して水分を除去します。

乾燥が不十分な状態で注油してしまうとオイルがはじかれて十分に浸透しなくなります。

注油には自動注油器やエアー缶のオイルを使用し、オイル切りを行ってから包装し滅菌します。

次回はWMのついているHPの適切な処理についてお伝えします。