DentalLifeDesign

デンタルライフデザインに掲載している情報は、歯科医師、歯科技工士、歯科衛生士等の歯科医療従事者の方を対象にしたものです。一般の方に対する情報提供サイトではありません。

あなたは歯科医療従事者ですか?

はいいいえ

「いいえ」の場合は、運営会社の「企業情報」ページへリンクします。

TOP>コラム>しくじり先生の小児歯科 その24 言葉がけあれこれ2

コラム

しくじり先生の小児歯科 その24 言葉がけあれこれ2

しくじり先生の小児歯科 その24 言葉がけあれこれ2
しくじり先生の小児歯科 その24 言葉がけあれこれ2
これまで述べてきたように、アシストタントの上手な言葉がけは、診療をスムーズに行う上で極めて重要である。
今回は、“言葉の繰り返し法”を紹介する。

例えば
アシスタントは「今日は、ここまで何に乗ってきたの?」と子どもに閉じた質問したとする。
それを聞いた術者も「今日は、ここまで何に乗ってきたの?」と言う。


さらにアシスタント「車? 歩いて来たの?」と質問すると
術者も「車? 歩いて?」と繰り返す。

また、アシスタントが「毎日、歯を磨いている?」と質問すると、
術者も「毎日、歯を磨いている?」と繰り返す。
子どもが頷いたら、アシスタントが「さすが~お利口だね。」と言えば,
すかさず術者も同じ様に繰り返す。
こうしてアシスタントがリードしながら、術者と言葉のキャッチボールを行うのである。
術者が言葉がけをする余裕のない時、このようにアシストの言葉を繰り返すと診療が楽になる。

さて、交換期で触るだけでも抜けそうな乳前歯があるとする。
ここで、“歯を抜く”という言葉には気をつけなければならぬ。
小学校低学年の児童は、この言葉を異常に恐れるだ。
お利口な子どもでも、パニックに陥いることさえある。

では、どのような言葉を使えばよいのだろう?
筆者は、“歯をつまむ”という表現をしている。
また「“大人の歯が生えてきたい”と言っているから、この歯とバイバイしよう」などと言っている。
“歯を抜く”という言葉は、子どもには禁忌なのである。



著者岡崎 好秀

前 岡山大学病院 小児歯科講師
国立モンゴル医科大学 客員教授

略歴
  • 1978年 愛知学院大学歯学部 卒業 大阪大学小児歯科 入局
  • 1984年 岡山大学小児歯科 講師専門:小児歯科・障害児歯科・健康教育
所属学会等
  • 日本小児歯科学会:指導医
  • 日本障害者歯科学会:認定医 評議員
  • 日本口腔衛生学会:認定医,他

歯科豆知識 「Dr.オカザキのまるごと歯学」では、様々な角度から、歯学についてお話しします。
人が噛む効果について、また動物と食物の関係、治療の組立て、食べることと命について。
知っているようで知らなかった、歯に関する目からウロコのコラムです!


岡崎 好秀

tags

関連記事