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コラム

しくじり先生の小児歯科 その31 アドラー心理学のススメ “わたしメッセージ”を使う

しくじり先生の小児歯科 その31 アドラー心理学のススメ “わたしメッセージ”を使う
しくじり先生の小児歯科 その31 アドラー心理学のススメ “わたしメッセージ”を使う
読者は、歯周病でメインテナンスに通っていたら、血糖値も下がって来た。
それをスタッフに血糖値のことを伝えたとする。

読者:「おかげで歯グキの状態だけでなく、血糖値まで良くなりました」

それに対するスタッフの言葉、どちらの方が好感を持つだろう?



スタッフA:「これはあなたが頑張られたからです」
スタッフB:「私はとっても嬉しいです」

誰もがスタッフBを選ぶだろう。

さて、アドラー心理学には、“あなたメッセージ(You  message)”と“わたしメッセージ(I messeage)”という言葉の使い方がある。
前者は、“あなたがしたこと”をそのまま伝えること。
後者は“私が思ったこと・感じたこと”を言葉にすることである。

スタッフAの言葉は、患者が主体だから“あなたメッセージ”。
一方、スタッフBはスタッフが思ったことなので“わたしメッセージ”である。

アドラーは、“あなたメッセージ”には縦の関係、“わたしメッセージ”には横の関係になると説く。
“あなたメッセージ”を使う限り、対等に話していても、患者は上から目線を感じている。
しかし“わたしメッセージ”では、横の関係になると言うのだ。
                 
ここでは“私は嬉しい”がキイ・ワードとなる。



“自分のことを、ここまで真剣に考えてくれていたのか・・。なんて素晴らしい方だろう!”
と思うに違いない。
これを聞けば、きっとファンが増え、他の歯科医院には行けないだろう。

続く

著者岡崎 好秀

前 岡山大学病院 小児歯科講師
国立モンゴル医科大学 客員教授

略歴
  • 1978年 愛知学院大学歯学部 卒業 大阪大学小児歯科 入局
  • 1984年 岡山大学小児歯科 講師専門:小児歯科・障害児歯科・健康教育
所属学会等
  • 日本小児歯科学会:指導医
  • 日本障害者歯科学会:認定医 評議員
  • 日本口腔衛生学会:認定医,他

歯科豆知識 「Dr.オカザキのまるごと歯学」では、様々な角度から、歯学についてお話しします。
人が噛む効果について、また動物と食物の関係、治療の組立て、食べることと命について。
知っているようで知らなかった、歯に関する目からウロコのコラムです!


岡崎 好秀

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