少しずつ暖かくなるとインフルエンザが減少する。 代わりに、花粉症により“鼻づまり”や“目のかゆみ”に悩まされる方が増える。 ここでも“鼻うがい”が活躍する。 “水がしみ痛む”と心配するかもしれないが、等張液なので大丈夫だ。さて、東日本大震災から、15年の月日が流れた。 鼻うがいは災害時でも有効である。 人混みの多い避難所では、インフルエンザが蔓延する。 その予防には、打って付けだろう。 しかし、そればかりではない、 津波の後、土砂やヘドロが乾燥する。 海岸沿いの地域では、その粉塵を吸い大きな“津波肺”が問題となった。 海底のヘドロには、重金属や化学物質など汚染物質が含まれる。 それが押し上げられ“黒い津波”となって襲って来たのである。 粉塵は、被災者の体内に容赦なく侵入する。 微粒子が肺に侵入すると除去できず、重症肺炎で亡くなった方もおられる。 当然、口呼吸はリスクが高くなる。 そこで友人が、災害後のボランティアに“あいうべ体操”を行っていた。
そういえば、アフリカで乾燥した大地を走り廻ったことがある。 帰国後、2か月しても咳が止まらない。 指先を硬く閉じても、隙間からこぼれ落ちるほど細かい砂だったのである。 鼻呼吸を意識していたが、この有様であった。
数年前、某地域で豪雨による河川氾濫が起こった。 1週間後、保健所に問い合わせると、喉の痛みを訴えている人が激増しているといわれた。 処置法は、抗生物質の投与とのこと。 この時点で、粉塵による被害に気がついていなかったのだ。 被災した方に尋ねると、 「浸水後、下水などの悪臭が病気になりそう!」・「塵や埃が鼻の奥につまり、何も考えられなかった。」と言われた。 そこで、鼻うがいのキットを持参した。 すると、「驚くほどすっきりし楽になった」と言われた。 災害時も鼻うがいは、有効なのである。
注1:堀田 修:病気が治る鼻うがい健康法、角川マガジンズ、2011. 注2:フローサイナスケアの使用方法 https://www.dental-plaza.com/article/flo_sinus_care/?_ga=2.18527929.1411367775.1596951386-852101757.1582517816 続く
著者岡崎 好秀
前 岡山大学病院 小児歯科講師
国立モンゴル医科大学 客員教授
略歴
- 1978年 愛知学院大学歯学部 卒業 大阪大学小児歯科 入局
- 1984年 岡山大学小児歯科 講師専門:小児歯科・障害児歯科・健康教育
- 日本小児歯科学会:指導医
- 日本障害者歯科学会:認定医 評議員
- 日本口腔衛生学会:認定医,他
歯科豆知識
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人が噛む効果について、また動物と食物の関係、治療の組立て、食べることと命について。
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