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医院経営

歯科医院における採用サイト・パンフレットのつくりかた②

歯科医院における採用サイト・パンフレットのつくりかた②
歯科医院における採用サイト・パンフレットのつくりかた②
こんにちは。
現場志向型人事コンサルタントの大橋高広です。
今回は、歯科医院における採用サイト・パンフレットの「医院方針」について、具体的な記載方法についてお伝えさせていただきます。

◆医院方針

・経営者の思い(経営理念) 「患者様満足度向上」というような思いを掲げて、「自費率、キャンセル率、中断率、定期検診率などの向上に熱心に取り組んでいます」などといっても、求職者からみれば、具体的に「自分にとって」どのようなことがあるのか想像はしづらいものです。 そこで、「当院は、終身雇用を基本としています。なぜならひとりひとりの患者様と長く向き合っていただくことで、患者様に子や孫の代まで安心して通っていただける医院にしたいと考えているからです。」のように記載すれば、働く人にとって、長く働くことができる職場であるということ、そしてそれにはきちんと理由があることが伝わります。 ・治療に対する考え方 コンセプトを伝えることはとても大切です。 人には得意不得意がありますので、どういった治療を実施するのかを明確にしておくことで、それに合う人材を集めることができます。 ・経営計画 医院がこの先どのような成長をしようとしているのかは、求職者にとってとても気になることです。 成長意欲の強い方は現在進行形で成長をし続けている医院を選びたいものですし、腰を据えてじっくりと仕事をしたい方はあまり成長意欲が高すぎる医院では働きたくないものだといえます。 できる限り、具体的な計画を記載してください。 ・当院で働くメリットとデメリット 「アットホームで仲が良い医院です」などと書いてしまいがちですが、あまり意味がありません。 むしろ、「本当かな?」と心配をさせてしまうこともあります。 メリットを伝えるときは、必ずデメリットも伝えてください。 メリットだけを伝えてしまうと、どうしてもうそっぽくなってしまいがちです。 たとえば、「当院では定期的に院内で勉強会を実施しています。また最先端の技術をセミナー料などの費用負担なく学ぶことができます。そのため、学習意欲が高いスタッフが揃っており、あまり学習意欲のない方にとっては厳しい環境になるかもしれません」などのように記載します。 ・果たしてほしい役割 医療関係に代表される技術系の職種は特に注意が必要です。 なぜなら、スタッフは臨床にしか興味がない場合があるからです。 今後、院長を任せたいなどと考えている場合、管理系の業務が発生しますが、これは臨床の能力とは全く異なるため、採用前から明示しておくのが効果的です。 「名選手名監督にあらず」を求人のときから実践することで、より効果的にミスマッチを回避することができます。 ・必要な経験と能力 「不問」と記載してしまいがちです。 人材難の時代なのでお気持ちはよくわかりますが、少し待ってください。 本来、どんな人に来てほしいか不問である採用はないはずです。 たとえば、「前に辞めた人はあいさつなどがなく規律性の低い方だった」と考えているなら、「勤務経験が長くなっても毎日の挨拶を欠かさない人」のような能力が必要ではないでしょうか? 安易に「不問」とせずに、今一度医院にとって必要な人を考えてみてください。 ・向いてる人と向いていない人 最近の流行ではありますが、どんな人が向いていて、どんな人が向いていないのかを明確に記載しておくことで、ミスマッチを防ぐことができます。 離職が多くなると医院の雰囲気が乱れてしまうため、「辞めたらまた採用すればいい」と考えずに、ミスマッチによる離職がない採用を目指すことはとても重要です。 いかがだったでしょうか。 「類は友を呼ぶ」といいますので、医院の方針を示しておくことはとても大切です。 ぜひ、合う人材が集まる医院を目指して、採用サイト・パンフレットを充実させてみてください。 それでは、次回は、採用サイト・パンフレットにおける「評価・処遇」についてお伝えさせていただきます。 次回もどうぞよろしくお願いいたします。

著者大橋高広

株式会社NCコンサルティング
代表取締役社長

1982年生まれ。 大阪府出身。 人事評価制度、管理職育成、職場改善の専門家。 大阪商工会議所人事労務サポート推進パートナー、八尾市や守口市、門真市、和泉市などの商工会議所専門相談員。 同志社大学を卒業後、大手通信系企業にて歓楽街での飛び込み営業を経て、経済団体に入職し中小企業の経営支援に従事する。 その際、橋下徹氏による府政改革を経験。 その後、中堅製造業で総務経理を担当する傍ら、父から息子への事業承継を推進。 2015年、NCコンサルティングを設立。

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大橋高広

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