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採用のミスマッチを予防!
有期雇用契約と助成金

2018/8/2 歯科医院経営

付き合ってみたら想像していた人と違った、なんて経験ありませんか?
どれほどドラマチックな一目惚れでも、実際に日々過ごしてみると、残念ながらの違和感も。

それは会社の採用でも同じこと。
誰もが避けて通りたい採用のミスマッチです。
しかし、こればかりは人と人との判断。
どれだけ慎重な面接や適性検査を行っても、最初からミスマッチを根絶することは極めて困難です。

このような問題を解決する方法の1つに「有期雇用契約」があります。
今回はその詳しい解説と、それに伴う、知って得する助成金のお話をしましょう。

【期間限定のお付き合い「有期雇用契約」】

「有期雇用契約」は、「契約期間が終われば、契約は当然に終了しますよ」という旨を、労働契約として明示することで成立します。 これで契約期間を満了すれば労使関係が消滅。 つまり、万一ミスマッチがあっても、契約期間が終われば自然と「退職」になります。 反対にミスマッチがなければ、契約期間満了後に、院長先生・従業員の合意のもと、あらたな契約を締結できます。 このお話をすると、「試用期間では駄目なんですか?」と聞かれることがあります。 「試用期間」は、一定の期間を設けて人材の能力や適性を図るための期間であり、試用期間後に労使関係を解消すると「解雇」(≠退職)となります。 また「試用期間」の場合、「解雇権濫用法理」により、合理的な理由があり社会通念に照らし合わせても相当でない限り、試用期間終了後に行う「解雇」(≠退職)は違法、無効となる可能性も。 例えるなら「試用期間」は、婚約期間。 一方で「有期雇用契約」は、期間限定のお付き合いといったようなもの。 永遠の誓いを前提としていないため、雇用契約期間が満了すれば「退職」になる、それが「有期雇用契約」です。

【「有期雇用契約」で使える助成金】

「有期雇用契約」で定めた期間は、じっくりとミスマッチの有無を見極めながら、人材の育成・定着を図ることになります。 ここではぜひ、助成金のご検討をお勧めします。 「有期雇用契約」に関わる助成金には次のようなものがあります。 □人材開発支援助成金(1人あたり5万円から40万程度) 「有期雇用契約」の期間中に人材育成を行うと、助成金を受けられる可能性があります。 具体的には、20時間以上のOFF-JT(職場外での教育訓練)を実施した場合に、その費用の一部が助成されます。 また、OFF-JTとOJTを組み合わせたカリキュラムを作成し教育訓練を実施した場合、OJT費用の一部にも助成を受けられる可能性があります。 □キャリアアップ助成金・正社員化コース(1人あたり57万円から84万円、本年9月申請まで) 「ミスマッチなし!」との判断に至れば、その従業員を有期雇用契約から無期雇用契約の正社員に転換。 これによって、さらに助成金を受けられる可能性もあります。

【助成金には税金がかかるの?】

助成金は原則として返還不要のもらえるお金ですが、もらった助成金には税金がかかります。 例えば、人材育成に100万円の費用がかかり、これに対し40万円の助成金をもらえたとします。 この場合、最初に支払った費用100万円はもちろん費用となりますが、後からもらう助成金40万円は収益となります。 このように助成金には、結果として税金がかかります。 思わぬ負担に後から驚くことのないようにご注意ください。 余談ですが、助成金の財源をご存じでしょうか。 助成金の財源は税金ではなく、実は医院が負担する雇用保険料の一部なのです。 雇用保険料というコストを負担する以上、うまく助成金を活用する余地を見つけ、ぜひとも医院経営の一助になさってください。 雇う側と雇われる側の間で、末長く幸せな関係が築かれることを願っています。