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採用のミスマッチを予防!有期雇用契約と助成金

採用のミスマッチを予防!有期雇用契約と助成金
採用のミスマッチを予防!有期雇用契約と助成金
付き合ってみたら想像していた人と違った、なんて経験ありませんか?
どれほどドラマチックな一目惚れでも、実際に日々過ごしてみると、残念ながらの違和感も。

それは会社の採用でも同じこと。
誰もが避けて通りたい採用のミスマッチです。
しかし、こればかりは人と人との判断。
どれだけ慎重な面接や適性検査を行っても、最初からミスマッチを根絶することは極めて困難です。

このような問題を解決する方法の1つに「有期雇用契約」があります。
今回はその詳しい解説と、それに伴う、知って得する助成金のお話をしましょう。

【期間限定のお付き合い「有期雇用契約」】

「有期雇用契約」は、「契約期間が終われば、契約は当然に終了しますよ」という旨を、労働契約として明示することで成立します。 これで契約期間を満了すれば労使関係が消滅。 つまり、万一ミスマッチがあっても、契約期間が終われば自然と「退職」になります。 反対にミスマッチがなければ、契約期間満了後に、院長先生・従業員の合意のもと、あらたな契約を締結できます。 このお話をすると、「試用期間では駄目なんですか?」と聞かれることがあります。 「試用期間」は、一定の期間を設けて人材の能力や適性を図るための期間であり、試用期間後に労使関係を解消すると「解雇」(≠退職)となります。 また「試用期間」の場合、「解雇権濫用法理」により、合理的な理由があり社会通念に照らし合わせても相当でない限り、試用期間終了後に行う「解雇」(≠退職)は違法、無効となる可能性も。 例えるなら「試用期間」は、婚約期間。 一方で「有期雇用契約」は、期間限定のお付き合いといったようなもの。 永遠の誓いを前提としていないため、雇用契約期間が満了すれば「退職」になる、それが「有期雇用契約」です。

【「有期雇用契約」で使える助成金】

「有期雇用契約」で定めた期間は、じっくりとミスマッチの有無を見極めながら、人材の育成・定着を図ることになります。 ここではぜひ、助成金のご検討をお勧めします。 「有期雇用契約」に関わる助成金には次のようなものがあります。 □人材開発支援助成金(1人あたり5万円から40万程度) 「有期雇用契約」の期間中に人材育成を行うと、助成金を受けられる可能性があります。 具体的には、20時間以上のOFF-JT(職場外での教育訓練)を実施した場合に、その費用の一部が助成されます。 また、OFF-JTとOJTを組み合わせたカリキュラムを作成し教育訓練を実施した場合、OJT費用の一部にも助成を受けられる可能性があります。 □キャリアアップ助成金・正社員化コース(1人あたり57万円から84万円、本年9月申請まで) 「ミスマッチなし!」との判断に至れば、その従業員を有期雇用契約から無期雇用契約の正社員に転換。 これによって、さらに助成金を受けられる可能性もあります。

【助成金には税金がかかるの?】

助成金は原則として返還不要のもらえるお金ですが、もらった助成金には税金がかかります。 例えば、人材育成に100万円の費用がかかり、これに対し40万円の助成金をもらえたとします。 この場合、最初に支払った費用100万円はもちろん費用となりますが、後からもらう助成金40万円は収益となります。 このように助成金には、結果として税金がかかります。 思わぬ負担に後から驚くことのないようにご注意ください。 余談ですが、助成金の財源をご存じでしょうか。 助成金の財源は税金ではなく、実は医院が負担する雇用保険料の一部なのです。 雇用保険料というコストを負担する以上、うまく助成金を活用する余地を見つけ、ぜひとも医院経営の一助になさってください。 雇う側と雇われる側の間で、末長く幸せな関係が築かれることを願っています。

著者前田直樹

テントゥーワン税理士法人
代表社員税理士・中小企業診断士

当時26歳であった平成15年に独立開業、平成21年に税理士法人を設立。
歯科クリニックへの顧問税理士としての関与のみならず、業種や規模を問わず多くのクライアントに対して、税務・労務・法務そして経営の側面から、多面的かつ複層的なサービスを提供。歯科クリニックの業績や資金繰り改善の専門的コンサルティングに定評がある。

テントゥーワン税理士法人ホームページ:
http://www.1021.co.jp/
前田直樹

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