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歯科医院における
採用サイト・
パンフレットのつくりかた③

2018/11/22 歯科医院経営

こんにちは。現場志向型人事コンサルタントの大橋高広です。
今回は、歯科医院における採用サイト・パンフレットの「評価・処遇」について、具体的な記載方法についてお伝えさせていただきます。

◆評価・処遇

・キャリアステップ 最近よくスタッフヒアリングで話題になるのがキャリアステップ(キャリアプラン)です。将来的に、自分がどのようなポジションで、どのような働き方をすることになるのかは、求職者にとっては、非常に重要な問題です。 とくに、いわゆる管理職のような働き方を求められるようなことはあるのか、専門職として技能を極めていくことによってランクアップすることはあるのか、の2つについて特に気にされているようです。 前者については、臨床を基本として働きたい方が、その能力の高さから院長などに抜擢され、人材育成などを担当しなければならないときにミスマッチが起こりがちです。 後者については、医療人として技能を極めていきたいという方が、医院から自身の技能習得を評価してもらえないときにミスマッチが起こりがちです。(同じく技術系の職種である製造業では、マイスター制度などが取り入れられることがあります) これらを踏まえて、「役職の種類、昇進の方法、専門職制度の有無」などを明記しておくと良いでしょう。 ・人事評価 昔だったら「うちはまだそんなにスタッフが多くないから」と避けて通れたかもしれませんが、今は避けられないのが人事評価です。きちんと評価を実施しない医院は、人材定着は諦めた方が良いといっても過言ではありません。公平公正で透明度が高いと満足度が高くなりますが、特定の誰かをひいきにすると、院内で良からぬ噂が蔓延してしまう可能性があります。 なお、人事評価では必ずフィードバックを実施し、育成に向けてフォローアップしてください。医院がスタッフのがんばりをしっかりと見ていることを伝えることが重要です。 ・教育研修 気まぐれにOJTを実施するだけの育成は、働く人にとっては不安です。 そこで、教育については、職種別・入社年数別にスケジュールを決めて実施することをおすすめします。可能であれば、院内で実施するものと院外で実施するもの、治療に関することと接遇に関することなどの切り口から体系だてて表にすると良いでしょう。 また、マニュアルがどの程度整備されているかも伝えておくと求職者にとっては安心感があります。 ・賃金 賃金は高いか低いかは問題ではありません。働き続けていくことでどうなっていくかを見せることができるかどうかが問題です。院長の気分ですべてが決まるということでは、やはりスタッフは不安ですので、賃金に関する仕組みを見える化(モデル賃金)しておくと、スタッフの安心感は高まります。 なお、最近採用が難しいといって、安易に高い賃金で募集をかける方がいらっしゃいますが注意が必要です。なぜなら、既存スタッフの反感を買う可能性があるからです。このような採用をしてしまった場合、採用後の育成などがきちんと実施されない可能性が高くなります。 ですので、募集時賃金を上げようという場合は、まず先に既存スタッフの賃金を見直してください。また、諸手当は基本給とは違い医院からのメッセージを伝えることができます。たとえば、家賃補助があると、自立した責任感のある方を求めているというメッセージを伝えることができます。さらに、退職金制度があれば、長期勤続を推奨しているというメッセージを伝えることができます。 ・休日休暇 少数精鋭で経営している医院にとっては、「スタッフに休まれては困る」というのが本音ではあるものの、昨今の働き方改革などの影響から、「賃金よりも休日休暇の方が大切」と考えている方が非常に多くなっています。このため、休日が多かったり、休日が取れやすかったりすると求人は確実に有利になります。 ただし、業務に支障があるような無理な設定はおすすめできません。 ・労働条件全般 その他、交通費の支給や福利厚生などの労働条件についてはできる限り詳しく記載しておくと、安心感が高まります。また、制服の支給や洗濯などについても記載しておくと良いでしょう。 いかがだったでしょうか。 働くうえで、とくに長く働くうえでは「評価・処遇」は非常に大切です。ポイントは、院長の気分次第ではない具体的な仕組みがあることを示すことができるかどうかです。安定した医院経営のために、ぜひ高すぎる能力を持った人材よりも、長期に定着し安心して仕事を任せることができるスタッフを採用してください。 それでは、次回は、採用サイト・パンフレットにおける「知っておきたいこと」についてお伝えさせていただきます。 次回もどうぞよろしくお願いいたします。