こんにちは。現場志向型人事コンサルタントの大橋高広です。 今回は、歯科医院における採用サイト・パンフレットの「(あらかじめ)知っておきたいこと」について、具体的な記載方法についてお伝えさせていただきます。◆知っておきたいこと
・採用フロー 採用時に、どのようなフローをたどるのか、あらかじめ理解できていると、求職者としてはとても安心です。具体的には、「面接の回数、試験の内容、平均的な初回面接から内定までの日数」などです。また、求職者は、複数の選考を受けていることが多いため、内定を急いでいる方向けには、「別途、調整可能」ということを伝えることも効果的です。 ・試用期間 試用期間がある場合、求職者は最終的に正社員になることができるのか不安に感じています。そこで、試用期間が終わった後、どういったプロセスを経て正社員になるのか(面談、辞令を手渡しなど)を明示しておくことで、求職者は安心して働くことができます。こういったことを明示しておくことで、正社員希望の求職者の確保を少しでも有利に進めてください。 ・勤務開始時期 応募時に無職の方はあまり関係ありませんが、在職中の方にとっては、実は気になるのが勤務開始時期です。「応相談」のように記載するのでなく、「場合によっては3ヶ月後などということも可能です。責任感を持って、現在の仕事に取り組まれている方を当院は応援します」などのように具体的に記載しておくことで、求職者に安心感を与えることができます。 ・1日の業務の流れ これは単に「よくある1日の業務」を記載するというのも大切ですが、管理系の業務を実施する気があるかどうかを確認するためにも朝礼やミーティングなどがある場合には、それらにも触れておくことをおすすめします。 ・休憩時間の過ごし方 意外ではあるかもしれませんが、スタッフとしては、休憩時間とくにお昼休みをどのようにして過ごすのか、あらかじめ知っておくことができると、とても助かります。休憩時間ぐらいは、ゆっくりと気を遣わずに過ごしたいと考えている方は少なくありません。「昼食をとる際は、個別に近くにあるカフェへいくことが多いです」など、実態をありのままに記載しておくことで、入職後のストレス対策につながります。 ・先輩スタッフの声 最近では、スタッフの声を掲載されている医院もありますが、良いことばかりを書くと、信憑性が低くなりがちです。あえて、つらいことや嫌なことも書くことによって、信憑性が高くなります。 ・働いているスタッフ どういったスタッフが働いているのか、できれば入職前に知りたいものです。よくお見かけするのは、「先生のこれまでの実績」などが記載されているものですが、一番知りたいのは各スタッフの個性の部分です。できるかぎり、スタッフのキャラクターがわかるようなものが良いでしょう。写真も学会発表の写真などよりは、普段のものなどの方が人間性が伝わります。 ・飲み会、旅行、サークル これらは好きな人と嫌いな人がわかれますので、求職者に合わせるというよりは、実態に合わせると良いでしょう。ただし、医院の規模を大きくしようと考えておられる場合には、これらの活動に参加してくれる協調性のある方を採用する必要があるでしょう。 ・現場の物的環境 最新機器が導入されていることは当然働く意欲をかきたてます。また、毎日をどう過ごすかということも大切なので、機器以外にも休憩室などもあれば記載すると効果的です。 ・ネイルやピアスなどの身だしなみ ネイルやピアスなどの装飾品が使用できるかどうかを気にしている女性は少なからず存在します。とくに、ネイルは勤務のたびにはずすことができないため、ネイルをしたい女性にとっては、可否をあらかじめ確認できると嬉しいといえます。 いかがだったでしょうか。いかに、集患向けと採用向けの情報発信が違うのかが理解していただけたと思います。集患向けの取り組みをされている医院はあっても、採用向けの取り組みをされている医院はまだまだ少ないのが現状です。ですので、取り組むことで結果を出しやすいともいえます。ぜひ取り組んでみてください。 それでは、次回は、採用におけるブログの活用についてお伝えさせていただきます。 次回もどうぞよろしくお願いいたします。
著者大橋高広
株式会社NCコンサルティング
代表取締役社長
1982年生まれ。 大阪府出身。 人事評価制度、管理職育成、職場改善の専門家。 大阪商工会議所人事労務サポート推進パートナー、八尾市や守口市、門真市、和泉市などの商工会議所専門相談員。 同志社大学を卒業後、大手通信系企業にて歓楽街での飛び込み営業を経て、経済団体に入職し中小企業の経営支援に従事する。 その際、橋下徹氏による府政改革を経験。 その後、中堅製造業で総務経理を担当する傍ら、父から息子への事業承継を推進。 2015年、NCコンサルティングを設立。
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