~プロービング検査で患者さんのモチベーションアップに繋げる~
「歯科ドック」の中で行うプロービング検査の際に、いつもお話しすることがあります。それは検査の過程で"出血するかどうか"です。ポケットの深さはもちろん大切ですが、血が出るということはその部分に炎症があるということですから、決して良いことでありません。歯垢が歯肉辺縁に付着すると、この部分に「バイ菌が来たぞ」という免疫応答をして白血球がどんどん集まってきます。ただ、毛細血管は細いため、白血球がバイ菌のところまでたくさん行けず、自然に血管が太くなってきます。そうすると血液がたくさん流れるようになって、血がたくさん集まってきて膨れてきます。さらに毛細血管が太くなっているので、血が多くなると同時に赤く透けて見えるわけです。さらに血管壁も薄くなっているので少しブラッシングしただけでプチプチっと血管が破れて血が出てくる。これがプローブを入れた際に出血する理由です。そこには歯垢や歯石など、炎症を起こす何か、すなわちバイ菌があって白血球が集まってくるために血管が太くなって破れやすくなっているので、出血はあきらかにその部分に「バイ菌がいるぞ」ということを示すバロメーターと言えるわけです。
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著者若林 健史
医療法人社団真健会 理事長 若林歯科医院/
オーラルケアクリニック青山
略歴
- 1982年
- 日本大学松戸歯学部卒業
東京都練馬区若林歯科医院勤務 - 1989年
- 東京都渋谷区代官山にて開業
- 2014年
- 代官山から恵比寿南に移転
- 日本大学客員教授
- 日本歯周病学会理事・専門医・認定医
- 日本臨床歯周病学会・認定医・指導医
- アンチエイジング歯科学会常任理事・認定医
- 日本大学松戸歯学部歯周治療学講座非常勤講師
- 日本大学歯学部細菌学講座非常勤講師
- 広島デンタルアカデミー非常勤講師
- 盛岡社会福祉専門学校非常勤講師
- 日本抗加齢医学会
- 日本顎咬合学会会員
- 抗加齢医学会会員
- 医療法人社団真健会 若林歯科医院ホームページ:
https://wdental.jp/
- オーラルケアクリニック青山ホームページ:
https://oral-care.org/