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歯科医院経営には目標設定が不可欠!職種別の目標設定例もあわせて紹介

歯科医院経営には目標設定が不可欠!職種別の目標設定例もあわせて紹介
歯科医院経営には目標設定が不可欠!職種別の目標設定例もあわせて紹介
歯科医院経営は、目の前の業務に一生懸命取り組むだけでは成り立ちません。
3ヶ月先、半年先、1年先を見据えた目標を掲げる必要があります。

今回は、歯科医院内における目標の立て方や注意点、目標例などを解説します。

「歯科医院では技術が全て」の時代は終わった

厚生労働省の発表の医療施設動態調査平成29年1月末概数によれば、2018年5月での歯科医院の数は、約68,000軒です。 日本フランチャイズチェーン協会では、コンビニエンス統計データで全国の店舗数を約55,500軒と発表しました。 つまり、コンビニを上回る数の歯科医院が開業されているということです。 平成27年以降、約68,000軒を維持していますが、70,000軒まで達することはありませんでした。 新たな歯科医院が次々と開業している一方で、同数程度の歯科医院が廃業に追いやられていることが考えられます。 国立社会保障・人口問題研究所が平成29年に発表した「日本の将来推計人口」よれば、日本の人口は、2053年に1億人を割って9,924万人、2065年に8,808万人になると推測されています。 患者さんの絶対数が減るなかで、単に歯科技術を提供するだけでは、厳しい競争環境で生き残ることは今後ますます難しくなるでしょう。 患者さんに来院してもらうためには、接客や宣伝といった他の面でも創意工夫する必要があります。

歯科医院の業績をアップするために必要な3つの要素

厳しい競争環境において、業績アップを目指すために必要な3つの要素を解説します。

目標設定

1日、1週間、1ヶ月単位での目標を設定しましょう。 目標を設定する項目は、保険診療や自費診療の売り上げ、新規患者数、来院患者数、患者満足度などです。 全体の目標を定めたら、具体的な計画を練り、1週間や1日単位での目標に落とし込んでいきましょう。 目標を決める際の注意点は、2つあります。 まず、具体性を持たせることです。 「患者さんの満足を得られるよう、明るく元気に接客する」「スタッフ同士の連携を取って、スムーズに業務を遂行する」といった目標では、達成基準があいまいです。 「週間の売り上げ目標〇〇万円」「プレイルーム利用者〇〇名」といったように数値を交えつつ、誰がみても判断できるような明確な基準を設けましょう。 次に、適切な目標を決めることです。 目標は、高すぎても低すぎても望ましくありません。 高すぎるとなかなか達成できず、モチベーションを下げてしまいます。 反対に低すぎると、簡単に達成できますが、業績アップにつながりません。 「スタッフと力を合わせたら、どうにか達成できそう」という現実的にチャレンジできる目標値を、相談ベースで定めると良いでしょう。

顧客ニーズの理解

歯科医師が理想とする歯科医師像や提供サービスが、必ずしも患者さんから喜ばれるとは限りません。 一方通行のサービスとならないよう、患者さんの求めるニーズを理解しておきましょう。 ニーズには、顕在ニーズと潜在ニーズの2種類があります。 顕在ニーズは、客観的に判断できるニーズです。 例えば、「患者さんの約半数を子連れ家族が占めている」といった客観的事実のことを指します。 この場合は、親子で通いやすい環境を作るために、プレイルームを設置してもいいでしょう。 自院にどういった属性の患者さんが通っているかを分析してみましょう。 潜在ニーズは、目に見えないニーズです。 これは、患者さん自身も気づいていないニーズである可能性があります。 例えば、女性の患者さんの多い歯科医院なら、女性ならではの悩みに特化した「女性専用の歯科医院」といった形でニーズを満たすことなどが挙げられます。 潜在ニーズは、アンケートなどを活用しながら探っていくといいでしょう。

接客やサービスの品質維持・向上

接客やサービスを提供するのはスタッフの役割です。 スタッフ育成の手段は多種多様ですが、一例として「振り返りノート」を作成することをおすすめします。 1日の接客やサービスを振り返ってもらい、「できたこと」「できなかったこと」「次の勤務で改善すること」などをノートにまとめてもらいます。 書いてもらったノートに院長がアドバイスすると、自然と育成に関わることができます。 また、スタッフのモチベーションを維持できるような環境を整えることも大切です。 高いパフォーマンスを発揮してもらうために、福利厚生の充実や従業員同士の交流などを通して従業員満足度を高めましょう。

歯科医院での目標設定の具体的ステップ

ここでは、先ほど触れた目標設定について、より詳しく解説します。

経営方針の作成

まず、医院経営の上での軸となる「経営方針」を作りましょう。 経営方針とは、「医院経営の成功」というゴールに向かうためのコンパスです。 どのような雰囲気の医院にするか、どう患者さんに接するか、といった業務中の行動は全て経営方針を基に決められます。 経営方針を含め、院長の一番の役割は、スタッフが働く環境を整えることです。 従業員満足度の高い医院は、必然的に顧客満足度も高くなっていきます。 その土台となる環境整備の一環として、スタッフがやりがいを感じられる経営方針を固めていきましょう。 医院側だけの都合で経営方針を決めても、スタッフはついてきません。 「お互いのために経営方針を遂行していく」といったスタンスが大切です。 経営方針の設定時には、下記項目を見直しておくといいでしょう。 ・現状分析・方針確認:医院理念・方針の作成、課題の整理 ・規定整備:ルールのマニュアル化、就業規則、給与体系、残業手当、勤務時間、定休日、有給消化 ・制度整備:評価制度、昇給・昇格制度

年間目標の設計

経営方針を定めたら、年間目標に落とし込んでいきましょう。 目標設定の際には、下記の観点をチェックしておくといいでしょう。 ・目標に具体性があり、結果を客観的に判断できるか ・スケジュール化できる目標か ・あいまいな表現をしていないか (例えば、「頑張る」「支援する」「協力する」「調整する」「なるべく」「できるだけ」など)

個人目標の設計

院長が年間の目標となる経営方針を掲げたら、スタッフはそれに応じた年間、月間、週間、日ごとの具体的な目標、行動を決めていきます。 各スタッフの目標設計が適切かどうかは、院長自身が確認しましょう。 個人の目標設計時に、チェックすべきポイントは下記の通りです。 ・目標が医院の目標とつながっているか ・各自の役職や能力と乖離していないか ・同じ目標の人がいないか ・あいまいではなく、具体的な目標数値が決まっているか 必要に応じて軌道修正することもあるかもしれませんが、最も重要なことはスタッフの自主性です。 能動的に目標を設定してもらいましょう。

日々の数字の記録/フィードバック

目標は掲げるだけでは意味がありません。 絵に描いた餅にならないよう、実際の行動を記録していきましょう。 スタッフによって、目標につながるケース、なかなか結果につながらないケースが出てきます。 特に状況の悪い時ほど、周りのサポートが大切です。 目標とのギャップがあるなら、その原因把握と対策を、本人と対話しながら考えていきましょう。 単にできていない箇所を指摘しても、かえってスタッフのモチベーションは下がってしまいます。 できている箇所を褒めながら、具体的な対策を講じましょう。 目標通りに進められているスタッフについては、状態を維持できる危機管理意識を持ってもらうことが大切です。

歯科医院の職種ごとの目標設定例

職種ごとの目標設定例をご紹介します。

歯科助手

歯科助手は、歯科医師のアシスタントの役割を求められます。 ・予約キャンセル率を〇%以下に抑えるため、事前確認の電話を必ずしておく ・月間売り上げ〇万円達成のため、患者さんに治療関連の商品を1度はご提案する ・使用後の器具の洗浄や消毒を1回当たり〇分以内に収める ・スムーズな治療が行えるよう、診療〇分前には器具や機材の準備を終えておく ・顧客満足度を高めるため、1日〇分診察室の清掃を行う など

歯科衛生士

歯科衛生士は、予防処置や診療の補助、保健指導といった役割を求められます。 ・予防処置の技術向上のため、1日〇分以上、自主訓練を行う ・患者さんのカウンセリングでは、状況を適切に判断するため、ヒアリングシートを作成・導入する ・訪問口腔ケアに月間〇件以上、訪問する ・月間の新規患者〇名獲得のため、ご家族の状況などもヒアリングしておく ・勉強会に月1回参加して、レポートにまとめて院内で発表する など

歯科医師

歯科医師は、患者さんの治療と同時に歯科助手や歯科衛生士の育成を求められることもあるでしょう。 ・患者さんの平均治療時間を〇分以内に収める ・患者さんの治療離脱率を〇%以下に抑える ・患者さんの通院率向上のために、診療中に必ず1度褒める ・歯科学会の研修に参加して、〇月までに〇〇〇の技術を取得する ・歯科助手の業務をチェックリスト化して、月に1度1時間の振り返りの時間を持つ ・歯科衛生士の技術指導の時間を週に〇時間以上設ける など

目標を掲げて計画的に進めよう

具体的な目標を掲げることで、行動まで落とし込めます。 医院側の都合だけを考えた目標設定ではなく、スタッフのモチベーションの上がる目標設定、行動を継続できるような環境整備も必要です。 院長の経営方針が歯科医院の未来を左右します。 熟考した上で目標を掲げていきましょう。

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