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インプラントは診断・治療とともにメインテナンスが大事!~セルフケアに音波ブラシを活用するメリット~ VOL1

インプラントは診断・治療とともにメインテナンスが大事!~セルフケアに音波ブラシを活用するメリット~ VOL1
インプラントは診断・治療とともにメインテナンスが大事!~セルフケアに音波ブラシを活用するメリット~ VOL1
インプラント治療を長期的な成功に導くポイントとして、術前の正確な診断や精密な治療技術とともに、治療後のメインテナンスもとても重要とされています。定期的なプロケアはもちろん、毎日行う患者さんによるセルフケアは特に欠かせません。今回は、インプラントのセルフケアと音波ブラシ「ソニッケアー」の有効性について、東大阪市で3世代70年にわたって地域に根ざした歯科診療を行う「歯科山崎」理事長 山崎行庸先生と歯科衛生士 吉川利恵さんにお話を伺いました。

―はじめに、貴院の診療ポリシーについてお聞かせください

山崎:
私たちは歯科医療従事者の立場から、日々患者さんに治療に関する様々な提案を行いますが、こうした提案が選択肢のすべてではなく、患者さん一人ひとりのライフステージやライフスタイルに合わせて寄り添うようことを常に心がけています。特に当院の場合、駅近の便利な立地ではないので、できるだけ通院回数を少なくできるように、一回の診療に時間をとって短期間で治療を終了し、その後のメインテナンスに導くというスタイルをとっています。そして、私たちは医療を提供する側として、常に研鑽を重ね、患者さんに最新の技術や情報を提供することも心がけています。

―欠損補綴、特にインプラント治療については日々どのようなスタンスで取り組んでおられますか

山崎:
可能な限り残存歯を残すことはもちろんですが、何よりもまず"咬合を崩壊させないこと"が大前提です。その意味から、天然歯と同様の機能を持たせることができるインプラントは力強いサポートになる治療法のひとつと高く評価しています。さらに審美的な面から患者さんの満足を得やすいこともメリットです。そうした理由から、私は比較的早い段階でインプラント治療を取り入れ、導入から今年で17年が経過しました。

―数あるインプラントシステムの中からなぜ「SPIシステム」を導入されたのでしょうか

山崎:
私はこれまで別のインプラントシステムだけを使用していたのですが、在籍しているスタディグループのインプラント実習で「SPIシステム」を採用していて、その講師になったことが最初のきっかけです。それが縁で、メーカーであるトーメン・メディカルの生い立ちや性能などについて深く知識を得ることができました。特にインプラント-アバットメント間のマイクロギャップが少なく適合精度が高いことに驚きましたし、アクセスホールが小さいので臼歯部で使用する際に重宝しています。

SPIインプラントシステムの紹介
―インプラント治療を長期的に成功させるポイントは何だとお考えですか 山崎: そうですね。まず私たち歯科医療を提供する側と治療を受ける患者さんがお互いに二人三脚で進めていくこと、あるいは患者さんを含めてひとつのチームをつくって、チームとしていかに守っていくかということに尽きると思っています。医療者側の視点でいうと、治療計画の段階で無理なプランを立てないこと。例えば、抜歯後即時埋入などは極力採用せずできるだけスタンダードな方法を選択することも、長期的な予後を考える上で重要な要素になります。さらに、術前の治療計画や術後の経過観察の際に3DX(モリタ)のような解像度の高いCTを用いることも大切です。そして、何より術直後から生涯にわたって続く定期的なプロケアとセルフケアも欠かせません。

3DX マルチイメージ マイクロCTの紹介
―インプラント手術直後のケアの方法についてお聞かせください 山崎: 当院では、オペを終えた患者さんには術部をケアするための歯ブラシと殺菌用の洗口液、それに「おかゆ」と「飲料水」、「ゼリー飲料」をお渡しするようにしています。 吉川: インプラント手術後に仮歯を入れた際に必ずTBIの時間を30分いただいていて、術後ケア用の歯ブラシとして「インプラントケア」(ライオン歯科材)をお渡ししています。それを使って一緒にブラッシング方法を習得してもらうようにしています。

DENT.EX ImplantCare(インプラントケア)の紹介
―インプラントの長期的なメインテナンスはどのようにされているのでしょう 山崎: 一般的には治療後の診査診断の際に行うBOP(bleeding on probing:プロービング時の出血)検査の結果によってメインテナンスの期間を決めるようにしています。また、プラークの残存具合や、患者さんの手指が不自由でないか、インプラント埋入が多数歯なのか単独なのか、さらにフルマウスのケースであればボーンアンカードなのかオーバーデンチャータイプなのかによっても違ってきます。ただ、患者さんの中にはモチベーションの高い方とそうでない方がいらっしゃいますので一概には言えません。意識の高い方はご自分から「1ヵ月に1回は診てください」とおっしゃる方もいらっしゃいますし、私たちから何度ご案内しても来院してくださらない方もいらっしゃいます。そこはその患者さんの人生における歯の大事さという部分と密接に関わってきますから、私たちの啓蒙活動がどれだけ浸透できているかということも大事になってくると感じています。 インプラントは診断・治療とともにメインテナンスが大事!~セルフケアに音波ブラシを活用するメリット~ VOL1 インプラントは診断・治療とともにメインテナンスが大事!~セルフケアに音波ブラシを活用するメリット~ VOL2 インプラントは診断・治療とともにメインテナンスが大事!~セルフケアに音波ブラシを活用するメリット~ VOL3

著者山崎 行庸 吉川 利恵


山崎 行庸
医療法人 山翔会 山崎歯科 理事長

吉川 利恵
医療法人 山翔会 山崎歯科 歯科衛生士

山崎行庸 先生 略歴
  • 平成11.3 大阪歯科大学卒業
  • 平成11.4 大阪歯科大学口腔外科学 第2講座入局
  • 平成15.3 大阪歯科大学大学院修了(口腔外科学専攻)
  • 平成15.6 ~平成17.3 行岡病院 歯科口腔外科 勤務
  • http://www.shika-yamasaki.jp/
山崎 行庸 吉川 利恵

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