Dental Life Design

あなたのデンタルライフを彩るメディア

歯科医院のコロナ支援制度|
給付金・助成金・補助金、返済猶予・軽減、融資まとめ

2020/8/18 歯科医院経営

新型コロナウイルス感染症の影響を受け、多くの個人や事業者の生活や経済活動に影響が及ぶことになり、国や地方自治体では様々なコロナ支援制度を設けて支援を行っています。
歯科医院に対しても様々な給付金や助成金などの支援制度が用意されており、これらの制度の存在を知り上手に活用できれば、歯科医院経営に大いに役立てることができるでしょう。

今回は、歯科医院が利用できるコロナ支援制度をまとめて紹介します。

歯科医院で利用できる給付金

給付金とは、経済産業省が管轄しており、法人などの事業者だけではなく一般の国民に対しても広く使える資金として国や自治体が給付するお金を指します。 給付金は提示されている条件を満たせば誰でも申請することが可能で、原則として返済不要です。 給付金は使用用途の確認を行わないため、受け取った後は柔軟に使用することが可能です。 なお、給付金は一部課税対象となります。

持続化給付金

持続化給付金とは、新型コロナウイルス感染症の拡大によって特に大きな影響を受ける事業者に対して、事業の継続を下支えし再起の糧とするために、事業全般に広く使える給付金です。 以下の要件を満たす幅広い事業者に対して給付がなされます。 1.新型コロナウイルス感染症の影響により、ひと月の売上が前年同月比で50%以上減少している事業者 2.2019年以前から事業による事業収入(売上)を得ており、今後も事業を継続する意思がある事業者 3.法人の場合は、①資本金の額あるいは出資の総額が10億円未満、または②上記の定めがない場合、常時使用する従業員の数が2000人以下である事業者 【出典】持続給付金 - 中小企業庁 持続化給付金の給付額は、中小法人などは200万円、個人事業者などは100万円(ただし、昨年1年間の売上からの減少分が上限)です。

失業手当

雇用保険の基本手当として、新型コロナウイルス感染症の影響により離職した方へ失業手当が支給されます。 失業手当は、離職理由により一定期間、給付を受けることのできない給付制限の期間が設けられています。 しかし今回の新型コロナウイルス感染症の影響により、2020年2月25日以降に以下の理由で離職した人は『特定理由離職者』として扱われ、給付制限の期間が設けられないこととなっています。 ・同居の家族が新型コロナウイルスに感染したことなどにより、看護または介護が必要となったため自己都合離職した場合 ・本人の職場で感染者が発生したこと、または本人もしくは同居の家族が基礎疾患を有すること、妊娠中であることもしくは高齢であることを理由に、感染拡大防止や重症化防止の観点から自己都合離職した場合 ・新型コロナウイルスの影響で子(小学校、義務教育学校(小学校課程のみ)、特別支援学校(高校まで)、放課後児童クラブ、幼稚園、保育所、認定こども園などに通学、通園するものに限る)の養育が必要となったため自己都合離職した場合 【出典】新型コロナウイルス感染症に伴う雇用保険求職者給付の特例のお知らせ

特別定額給付金

特別定額給付金とは、新型コロナウイルス感染症による経済的影響への緊急経済対策の一施策として、2020年時点で日本に住民基本台帳がある世帯主に対し、定額の現金を給付する制度です。 申請受付開始日(居住市区町村ごとに異なる)から3ヶ月以内に、郵送またはオンラインでの申請を行うと、給付対象者1人につき10万円を受け取ることができます。 【出典】特別定額給付金 - 総務省

新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金

都道府県から役割を設定された医療機関などに勤務して患者さんと接する医療従事者や職員に対し、慰労金として最大20万円を給付する制度です。 上記以外の病院や診療所などに勤務し、患者さんと接する医療従事者や職員に対しては、慰労金として5万円が給付されます。 支給対象である医療従事者や職員には、医療機関などに直接雇用される職員のほか、派遣労働者や業務委託受託者の従事者も含まれます。 【出典】新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金交付事業

歯科医院で利用できる助成金

助成金とは、国や地方自治体が日本の個人事業主や中小企業に対して、雇用や人材育成のために支給する原則返済不要なお金で、課税対象です。 助成金は主に経済産業省が管轄しており、規定された要件を満たせば受け取ることができます。 なお、厚生労働省による助成金は、原則として社会保険に加入していないと申請できないため注意が必要です。 助成金は労働者に関する項目が多いため、社会保険労務士へ依頼することが多いでしょう。

雇用調整助成金(コロナ特例)

雇用調整助成金とは、新型コロナウイルス感染症の影響によって事業活動の縮小を余儀なくされた場合に、従業員の雇用維持を図るために支給されます。 労使間の協定に基づき雇用調整(休業)を実施する事業主に対して、休業手当などの一部を国が助成する制度です。 事業者が雇用者に休業手当などを支払う場合、休業手当のうち最大10/10が支給されます(コロナ特例により、1人につき1日15,000円が上限)。 【出典】雇用調整助成金(新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例) - 厚生労働省

歯科医院で利用できる補助金

補助金とは、主に国や地方自治体が日本の中小企業や個人事業主に対して支給するお金を指します。 事業促進のための支援を目的とした制度で、経済産業省が管轄しています。 補助金は課税対象です。 原則返済不要ではあるものの、後払いである点には注意が必要です。 事業を実施したあとに報告書を作成して申請し、審査に通れば無事に支払いが実施されます。 また、補助金の財源は税金であり、予算や上限が定められているため、申請しても必ず受給できるとは限らない点にも注意が必要です。

医療機関・薬局等における感染拡大防止等の支援

新型コロナウイルスの感染が疑われる患者さんとその他の患者さんが混在しない動線確保など、院内での感染拡大を防ぐための取組を行う医療機関・薬局などに対し、感染拡大防止対策に要する費用の補助を行う制度です。 今後、歯科医院などの医療機関には、それぞれの機能や規模に応じた地域における役割分担の下で、必要な医療提供を継続することが求められます。 院内での感染拡大を防ぎつつ、地域で求められる医療を提供することができるように、感染拡大防止などの支援を行う制度です。 【出典】医療機関・薬局等における感染拡大防止等の支援

IT導入補助金

IT導入補助金は、中小事業者が今後直面するであろう様々な制度変更などに対応するため、生産性向上に資するITツールを導入する場合に、その導入費用の一部を国が補助する制度です。 IT導入補助金は経産省の3か年事業である『中小企業生産性革命推進事業』のうちの1事業として位置付けられており、新型コロナウイルス感染症への対応として補助内容が大幅に拡充された『C類型』という区分での申請も可能となっています。 【出典】IT導入補助金2020/

歯科医院で利用できる返済猶予制度

返済猶予制度とは、税金の支払いや何らかの融資に対する返済や各種支払いに対し、一定の要件を満たせば返済スケジュールの後ろ倒しにより返済期間を猶予できる制度です。 新型コロナウイルスの影響で経営難に陥っている歯科医院が多数ある状況を受け、民間・公的機関を問わず様々な期間が返済を猶予する制度を設けて活用できる環境を整備しています。

納税の猶予

納税の猶予制度は、一時に納税を行うことにより事業の継続や生活が困難となる時や、災害で財産を損失した場合などの特定の事情がある時に、税務署に申請することで最大1年間、納税が猶予される制度です。 ・令和2年2月1日から令和3年2月1日に納期限が到来する国税については、新型コロナウイルス感染症の影響によって令和2年2月以降の任意の期間(1か月以上)において、事業の収入が前年同期と比較して、おおむね20%以上減少している場合 ・国税を一時に納付することが困難な場合 上記2つの要件を満たした場合に所轄の税務署へ申請を行えば、納期限から1年間、納税の猶予(特例猶予)が認められます(新型コロナ税特法第3条)。 【出典】新型コロナウイルス感染症の影響により納税が困難な方へ - 国税庁

新型コロナ特例リスケジュール

各都道府県に設置された中小企業再生支援協議会では、中小企業の事業再生を支援するため、新たに新型コロナウイルス感染症の影響を受けた中小企業に対して、窓口相談や金融機関との調整を含めた特例リスケジュール計画策定支援が実施されています。 これにより、既存の借り入れに対し最大1年間の返済猶予期間を受けることが可能です。 【出典】新型コロナウイルス感染症特例リスケジュール実施要領を制定しました - 中小企業庁

各種支払いの延期

歯科医院の経営が苦しく支払いが困難な場合、今後は厚生年金保険や健康保険の支払いも1年間猶予される特例制度が設けられる見通しです。 さらに電気やガス、水道代などの公共料金も、契約している会社により支払いの延期が認められるケースがあるため、確認しましょう。

歯科医院で利用できる軽減制度

軽減制度とは、一定の要件を満たした場合に、固定資産税や都市計画税の減免措置を行う制度を指します。

固定資産税等の軽減

新型コロナウイルス感染症の影響を受け、中小企業庁は中小企業者や小規模事業者に対し、事業者が保有する建物や設備の2021年度の固定資産税や都市計画税を事業収入の減少幅に応じて全額または半額減免できる制度です。 この場合の中小企業者・小規模事業者とは、以下を指します。 ・資本金の額または出資金の額が1億円以下の法人 ・資本または出資を有しない法人または個人は従業員1000人以下の場合 これらの要件に当てはまれば歯科医院も減免を受けることが可能です。 【出典】新型コロナウイルス感染症の影響で事業収入が減少している中小企業者・小規模事業者に対して固定資産税・都市計画税の減免を行います - 中小企業庁

歯科医院で利用できる融資制度

融資制度とは、国や地方自治体、金融機関などが一定の金利を付けてお金を貸す制度です。 一般企業だけでなく小規模事業者に対しても実施されており、資金調達の一環として広く活用されています。

新型コロナウイルス感染症特別貸付|日本政策金融金庫

新型コロナウイルス感染症特別貸付は、日本政策金融金庫が行っている融資制度です。 新型コロナウイルス感染症の影響を受けて一時的な業績の悪化が生じている事業者に対し、一定要件を満たすことにより最大8,000万円の設備資金および事業資金を貸し付けます。 【出典】新型コロナウイルス感染症特別貸付 - 日本政策金融公庫

危機対応融資|商工組合中央金庫等

危機対応融資とは、商工組合中央金庫が行っている融資制度です。 新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、一時的な業績の悪化が生じており、中長期的に業績の回復が見込まれる事業者に対して、一定要件を満たすことにより事業資金および運転資金を貸し付けます。 【出典】新型コロナウイルス感染症特別貸付パンフレット

セーフティネット保証|民間金融機関

セーフティネット保証とは、中小企業信用保険法で定める要因によって、経営の安定に支障が生じている中小企業者に対し、信用保証協会を通じ、保証限度額の別枠化によって資金調達の円滑化を図る制度です。 新型コロナウイルス感染症により影響を受けた中小企業者が、一般保証と別枠の保証を受けることができます。 【出典】新型コロナウイルス感染症に係る中小企業者対策を講じます(セーフティネット保証4号の指定) - 経済産業省

まとめ

今回は、コロナ禍において歯科医院が活用できる支援制度を紹介しました(2020年8月現在)。 公的機関や民間機関では、新型コロナウイルス感染症の影響を受け事業運営に支障をきたした事業者に対し、様々な支援制度を準備しています。 今回紹介したような歯科医院が利用できる支援制度も多数あるため、利用できるものを上手に見極めて積極的に活用することをおすすめします。