歯科衛生士として働く上で気になるのは、収入事情です。
今の職場や就職先・転職先の給料が、全国平均と比べて多いのか少ないのかを知っておきたい方もいるのではないでしょうか。
もし、希望通りの収入を得られていないなら、「どうやったら収入を上げられるか」も知りたいところです。
今回は、歯科衛生士の給料を含め、退職金やボーナス、給料アップの方法について解説します。
歯科衛生士の給料の平均金額
厚生労働省の発表によると、歯科衛生士の月収は、次の通りです。
また、歯科衛生士の年収は、次の通りです。
【引用】賃金構造基本統計調査の職種別賃金額 - 厚生労働省
上記から、歯科衛生士の平均月収は26万円前後、平均年収(賞与等含む)は360万円前後であることがわかります。
非常勤(パートタイム)の歯科衛生士の時給
厚生労働省が発表した「賃金構造基本統計調査の職種別賃金額」によると、非常勤(パートタイム)の歯科衛生士の時給は、次の通りです。
常勤者の平均月収26万円と比べると、時給1500円で約月173時間(=1日8時間を22日間程度)働くと、同程度の収入となります。
歯科衛生士の月収推移
「賃金構造基本統計調査 / 令和元年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」によると、年代別の月収推移は、次の通りです。
同年の全国平均月収(賞与・ボーナスを除いた給与額、国税庁発表)は 30.3万円で、年代によっては平均を上回ります。
歯科衛生士の年収推移
基本給×12ヶ月+賞与・ボーナスで算出したところ、下記のような年収推移になります。
同年の全国平均年収(国税庁発表)によると、全体436 万円、男性 540 万円、女性 296 万円となっており、女性の平均年収よりも歯科衛生士の年収の方が、全年代で高い年収となっています。
歯科衛生士の賞与・ボーナス
厚生労働省が発表した「賃金構造基本統計調査の職種別賃金額」によると、歯科衛生士の賞与・ボーナスは、次の通りです。
常勤の歯科衛生士の場合、45万円ほどの賞与が支給されるようです。
歯科衛生士の給料・年収をアップする方法は?
それでは最後に、具体的な給料・年収アップの方法について解説します。
資格を取得する
資格を取得し、「職場から資格手当を受け取る」「専門性を活かせる職場に転職する」ことで収入を上げる方法です。
たとえば、
・生活習慣病予防
・摂食嚥下リハビリテーション
・インプラント専門
・ホワイトニングコーディネーター
などさまざまな資格があります。
各資格を受け付けている学会・団体により、受験要領が異なるため、気になる資格を一度調べてみることをおすすめします。
転職する
「今の職場の給料制度に不満がある」「役職者になりたいけど、席が当分空きそうにない」という場合には、思い切って転職してみてもよいかもしれません。
これまでに培った経験・スキル、資格などを活かし、より高い収入の職場に転職する方法です。
転職先を選ぶ際には、需要の集中する地域を選ぶことがポイント。
歯科衛生士の人材があふれている地域では、歯科医院は募集をかければ、すぐ人材が見つかるため、年収などの待遇もシビアになります。
歯科衛生士が不足している地域では、なかなか人材を確保できないため、待遇は優遇されやすいでしょう。
また一般的には、地方・郊外よりも都市部・中心部の方が、給料が高くなる傾向があります。
引っこしを伴う転職が可能であれば、選択肢として検討してはいかがでしょうか。
独立・起業する
独立・起業し、病院や介護施設などと取引することで、年収を上げる方法です。
フリーランスとして独立した場合、診た患者さん分だけ給料を受け取る「歩合制」となります。
複数の取引先を持ち、それぞれから報酬を受け取れるため、専門性を活かし工夫することで高収入を狙っていけるでしょう。
会社を立ち上げると、その分高度な医療技術や経営手腕、従業員の育成・マネジメント能力を求められますが、希望通りの年収を叶えたり、事業を通して地域社会の課題を解決したりと可能性は広がります。
近年では、経営者として活躍する女性も増えており、「年収1000万円以上稼ぎたい」「裁量の大きな仕事に取り組みたい」という方におすすめです。
収入の希望に合わせたキャリアプランを!
ご自身の給料は、全国平均と比べていかがだったでしょうか。
収入アップを目指す場合は、今回ご紹介した「資格の取得」「転職」「独立・起業」などを検討してみてください。