脱水と経口補水液 その5
2019/10/17 デンタル〇〇デザイン

この度、台風19号に被災された方々に対し、心よりお見舞い申し上げます。 また一刻も早い、復興をお祈り申し上げます。 さて災害と言えば、昨年7月の倉敷市真備町の豪雨による川の氾濫は記憶に新しい。 筆者も2週間後、近くを通りかかったが、乾燥した砂埃が漂い上空が黄色くなっていた。 町では、復興のため全国からボランティアが集まってきていた。(図1) さて、筆者の友人も東京から来ていた。 彼の話では、「朝10時に作業を始めたが、30分もすれば行政の方から休憩するようにと言われた。少し休憩し再開すると、また30分後に休憩するように言われる。結局、午後2時過ぎには終了するように伝えられた。」という。 その日はとても暑く、脱水や熱中症による二次被害を心配してのことだろう。 被災地に届けられる救援物質は、基本的に被災住民に対してのものである。 むやみに口にすることは慎まねばならない。 そのためボランティアは、対策を講じておく必要がある。 これまで述べたように、中程度の脱水になるとスポーツドリンクは効果がない。 効果があるのは、経口補水液(OS1など)である。 このペットボトルを、30分くらいかけてゆっくり飲む。
(図2) さて経口補水液は、簡単に作ることができる。 まず次のものを用意する。 1:ペットボトル1本の水(500ml) 2:塩1.5g(500円玉、もしくは枝豆1-2個分程度の塩) 3:ブドウ糖10g(5gスティック2本) これを混ぜれば出来上がり。
(図3) 必要に応じて、柑橘系のしぼり汁を加えれば良い。 これは、厳密に計量して作る必要はない。 また、ペットボトル1本に対し、中位の梅干1個(7g)でもOKだ さらに朝食には、ご飯に味噌汁を食べれば、あらかじめナトリウムを補給できる。
(図4) 一般的に和食は、パンとコーヒーなどの洋食よりミネラルが多い。 これらは、災害時に応用することができるだろう。 さらに・・・・である。 筆者は、経口補水液のパウダーをお勧めしたい。 あらかじめ、塩1.5gとブドウ糖10g入りの小袋を用意する。 脱水が疑われたら、これにペットボトルの水にこれを加えて飲めばよい。 被災地へ応援に来られるボランティアには、これを配布すればどうだろうか。 前回の記事 脱水と経口補水液 その1 脱水と経口補水液 その2 脱水と経口補水液 その3 脱水と経口補水液 その4 脱水と経口補水液 その5