Dental Life Design

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阿部田 暁子の
『何か良いこと見つけたい。』
Vol.7 臨床における
ジェネレーションギャップ

2018/6/7 デンタル〇〇デザイン

「若者に言葉が通じない」

「今日は朝からすったもんだで・・」 朝からバタバタしていた私は、汗をぬぐいながら、若いスタッフにそう話しかけました。 「は・・・?すった?なんですか?」 「ええ??知らないの?」 「んじゃ、てんやわんやは?」 「あーそれなら聞いたことあります。」 そう、職場の若者に言葉が通じないのである。 「いざというときは「あんちょこ」を見てもいいですよ」 と言うと、「何のチョコですか?」 「オペの患者さんに、トックリみたいのを着ていらっしゃると、心電図がつけられない・・」 トックリは・・さすがに古いか(笑) 首まであるヒートテックかな? 隣の予防のユニットで、60代くらいの男性の患者さんが 「最近ね、~を噛んだような味がするんだ」と若い歯科衛生士に訴えている。 「ちょっと、なんのことかわからないのですが・・・」そう患者さんへ返すと 彼女が私のユニットにやってきた。 「阿部田さん、じんたん?って(仁丹)なんですか?」 「べらんめぇ」な患者さんがいる。 若いスタッフは萎縮してうまく答えられないのを知って、患者さんはわざとべらんめぇがエスカレートする。 「てやんでぇ。知ってるか?おい」 そんな言い方されたら誰だってひるんでしまう。 私だと、「あ、知ってますよ。~ですよね~行ったことあります。」 「なんでぇ知ってるのかい」と少々拍子抜けされるが、でも次から次へと攻めてくる。 患者さんはどこに行ってきたなど、自慢話をしたいのだろう。 あら、それ、私も行ったことあるし、つい話がはずんでしまう。 「知ってます~!それ」「いろんなことをご存知なのですね!」 満足気に予防処置を終わられた患者さんを後に、 「いやいや、ふぅ~。今の患者さん、すごくべらんめぇだったね~」と言うと、 「べらん?え?」 「へー、あーいう方のことをベらんめぇと言うのですね!」 「でもアベタさんじゃなきゃ無理です」 今度の学会で「目からうろこの感染管理」とタイトルをつけてみた。 ところが・・学校で習ってきたはずの語呂力なのだと思っていたのだが 何人かに聞くと意味がわからないそうで・・ 「知って得する感染管理」にタイトルを変えた。

「昭和の時代を生きてきた患者さんたち」

今日は診療室のBGMが良かった。 なぜなら、昭和の歌謡曲オルゴールが続いたからである。 山口百恵、松田聖子、ユーミン、あの頃はよく歌ってたな~♪ (今も歌ってるけど) そんなBGMが流れると、メインテナンス時に患者さんに「懐かしいですね、この歌♪」と語りかける。 50代~以降の患者さんは、笑みを浮かべてくださる。 「私むかし、ギターやっていたのよ」と懐かしながら話してくださる患者さんもいる。 患者さんと心が歌謡、いや、通うひとときである。 もはや「歌謡曲」という言葉も通じないのかもしれない。 「ブーメラン ブーメラン きっとあなたは戻ってくるだろう」 「あ、たしかに!ブーメランって投げると戻ってくる!」 教科書に書いてあることをそのまま指導していた若い頃に比べて、人生の経験を積んできた自分は患者さんとより近い存在になってきたのを日々感じている。 育児で大変、子供が受験で大変、孫が来て大変、介護で大変、自分が病院通いで大変など、 「わかります」と共感ができるようになったことが増えてきた。 あ、でも、若い患者さんには私の言葉がもしかすると通じてないのだろうか・・? がびーん! 若者スタッフには、歯科の専門用語の解説の前に、「中高齢患者さんとの会話のための言葉の解説」をしないとならないのかもしれない。 「ママレモン」「えもんかけ」「アベック」「アッシー」えっと、他には何があるかな・・ 関連記事 Vol.1「歯科衛生士ってどんな仕事?」資格があるのは素晴らしい! Vol.2「魔法の箱」 Vol.3「裸の王様」の物語 Vol.4「間違いを探せ!」おかしなHP Vol.5「人とのつながり」 Vol.6「挨拶のできない子供たち」コミュニケーション不足の若者たち Vol.7 臨床におけるジェネレーションギャップ