Dental Life Design

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阿部田 暁子の『何か良いこと見つけたい。』
Vol.6「挨拶のできない子供たち」
コミュニケーション不足の若者たち

2018/4/25 デンタル〇〇デザイン

「威勢のいい挨拶」

通勤で自宅から駅まで向かう途中に横断歩道があります。 毎朝70代くらいの威勢のいい女性が黄色の旗を振り、通学の小学生たちの安全を見守っています。 「はい、一列!はい、青よ、渡ってー。おはようございます!おはようございます!」 と、その方は大きな声で子供たちの顔を一人一人見て挨拶をします。 大人の私たちにも元気に挨拶をされるので、照れくさいながら私も笑顔で挨拶をしています。 ところが、 集団登校の子供たちは皆下を向いたまま、誰一人として挨拶を返しません。 たまに、挨拶を返す子供もいますが、とても小さな声で聞えません。 この子たちはどうなっていくのだろう。 横断歩道のすれ違う子供たちを見るたびに、私は不安を感じるのです。

「スマホで育つ子供たち」

最近の若者は、自ら挨拶をする人が少なくなっているように思います。 こちらから挨拶をしないと挨拶がないということもあります。 朝は気持ち良く「おはようございます!」休憩などでは「お疲れ様です!」何かをしてもらったら「ありがとうございます。」そんな当たり前の言葉が自然に出てこないのです。 挨拶はしているのですが、こちらを向いていない、何かをしながら、なんていうこともあります。 「人と話しをする時は、相手の目を見て」そう私の時代は教わってきました。 スマホで育ち、人とのコミュニケーションが少なくなったのでしょうか。 誰とも話さなくてもネットの世界での自分がいて、そこで誰かと文字で話し、自分を表現している世の中。 ほんとの名前を知らなくても会話ができる世界。 そこから事件にも繋がるニュースもあとを絶ちません。 何か恐ろしいものを感じます。

「歯科医や医師を目指す人たちに必要な授業」

成績も優秀で何も問題がなかった歯学部の学生が、病院実習が始まりいざ患者さんを目の前にすると、まともな会話ができない。 成績は良くても、臨床実習に適応できない。 それでは患者さんの情報収集、全身状態を把握すること、要望を聞き出す「医療面接」どころではなくなってしまいます。 今や人と話すことができるようにコミュニケーションの授業まで必要となる時代です。 最近では医学部生も入学してすぐの1年生から患者さんと接する体験をするために、病院での体験実習を行います。 そこで経験豊かな看護師さんからいろいろと教わるそうです。 また、ロールプレイングで先生役と患者さん役になり、ビデオで撮影をします。 先日習い事のスイミングで、70代くらいの女性たちがこんなお話をされていました。 「病院に行くと、先生はパソコンに向かっているだけで、こちらを全く見てないの。だから、なんにも聞けないのよ。」 「ほんと、そうよねー」「コンピューターを見ているだけ!」

「挨拶がないと始まりません!」

それでもその女性はあきらめることなく、毎朝大きな声で笑顔で子供たちに挨拶をしています。 4月からはまた小さな1年生も登校しています。 「おはようございまーす!おはようございまーす!」 私の講演やセミナーでは毎回、始めに参加される方に向かって元気な挨拶をします。 「こんにちは!」 たいていの方は何も言わずにこちらを見ています。 「あれ?お返事が聞えませんね。声が小さいですね。こんにちはー!」 驚いたように皆さんがこちらを向いてきます。 そして口々に「こんにちは」とお返事をしてくれます。 「会場からお返事がないと私のセミナーは始まりませんよー!」 そう、はじめが肝心です。 社会人になった皆さん、まずは挨拶ができる人になりましょう! 関連記事 Vol.1「歯科衛生士ってどんな仕事?」資格があるのは素晴らしい! Vol.2「魔法の箱」 Vol.3「裸の王様」の物語 Vol.4「間違いを探せ!」おかしなHP Vol.5「人とのつながり」 Vol.6「挨拶のできない子供たち」コミュニケーション不足の若者たち Vol.7 臨床におけるジェネレーションギャップ