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しくじり先生の小児歯科 その50 軟化象牙質の除去

しくじり先生の小児歯科 その50 軟化象牙質の除去
しくじり先生の小児歯科 その50 軟化象牙質の除去
乳歯齲蝕は露髄しやすいため、サフォライドRC塗布による齲蝕の慢性化が有効であると述べてきた。(参考 欄外)
この前処置で、二次象牙質の形成を促すと同時に、小児との信頼関係を築きやすくなる。

さて、慢性化した軟化象牙質がある。
どの部位から除去すると良いだろう?

   1:側壁     2:窩底

歯髄に近接する部分は露髄しやすい。
感染させると、生活歯髄切断・抜髄となる。
時間がかかれば、小児が泣き出す可能性が高くなる。
そこで側壁を除去した後、窩底に取りかかるのが基本となる。


そこで、まず側壁の頬舌側から除去する。
次に窩底では、ラウンドバーを歯髄方向に力をかけると、疼痛や露髄のリスクが高まる。

そこで、大きめのラウンドバーの側面で、軟化象牙質の皮をめくるように一層づつ除去する。
こうすれば、感染のリスクが低下する。

また露髄の危険性が高い場合は、鋭利なエキスカベーターを利用する。
水平方向に除去すると、無麻酔であっても痛みを最小限に抑えることができる。
ここでも、軟化象牙質の皮をめくるようなつもりで除去する。

また小児にエキスカベーターで除去した軟化象牙質を見せながら
「ほら!悪いむしさんが、取れてきた。」などと伝える。
この言葉により“歯科医は、むし歯をやっつけてくれる味方”だと思ってくれるだろう。


参考:しくじり先生の小児歯科  慢性齲蝕編
その2.試験で良い点を取るために
その3.火事の際、まず消火を行う
その4.サフォライドの原液は、強火で焼くステーキ?!
その5.サフォライドRC
その6.フリーエナメルの除去と乳酸桿菌
その7.魔法の水 唾液
その8.白黒(モノクロ)写真の原理を活かす
その9.サフォライド応用時の注意事項
その10.モンゴルにおける乳歯齲蝕の洪水
その11.食片圧入による疼痛に注意する


著者岡崎 好秀

前 岡山大学病院 小児歯科講師
国立モンゴル医科大学 客員教授

略歴
  • 1978年 愛知学院大学歯学部 卒業 大阪大学小児歯科 入局
  • 1984年 岡山大学小児歯科 講師専門:小児歯科・障害児歯科・健康教育
所属学会等
  • 日本小児歯科学会:指導医
  • 日本障害者歯科学会:認定医 評議員
  • 日本口腔衛生学会:認定医,他

歯科豆知識 「Dr.オカザキのまるごと歯学」では、様々な角度から、歯学についてお話しします。
人が噛む効果について、また動物と食物の関係、治療の組立て、食べることと命について。
知っているようで知らなかった、歯に関する目からウロコのコラムです!


岡崎 好秀

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